2020/11/12 13:25
香港前場:ハンセン0.4%安で続落、上海総合0.2%下落
12日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比104.46ポイント(0.40%)安の26122.52ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は28.18ポイント(0.27%)高の10569.52ポイントと3日ぶりに反発した。半日の売買代金は1008億9400万香港ドルとなっている(11日前場は1473億9500万香港ドル)。
中国指標の下振れが重し。昨日公表された10月の中国金融統計では、人民元建て新規融資が前月実績から大幅に縮小し、市場予想を下回った。それより先に発表された同月の物価統計が予想より悪い内容となっていることもあり、中国の景気回復遅れが改めて意識されている。ただ、下値は限定的。米ハイテク株高を手がかりに、「ニューエコノミー」関連には買い戻しが相次いだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.5%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.3%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が4.1%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が4.0%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国工商銀行(1398/HK)が3.3%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国民生銀行(1988/HK)が2.4%、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が2.3%、中国銀行(3988/HK)が2.1%ずつ下落した。
半面、ハイテクやIT銘柄で構成されるハンセン科技指数は3.7%高と3日ぶりに反発。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.1%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.4%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が7.9%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.5%高で取引を終えている。欧米では新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、中国でも新たな感染者が確認される中、「巣ごもり消費」は当面続くと再注目された。
家電やスポーツ用品など消費セクターもしっかり。TCL電子HD(1070/HK)が3.6%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が3.3%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.5%高、李寧(リーニン:2331/HK)が6.4%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.9%高で引けた。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021〜25年)始動を見据え、政策支援の期待が広がっている。計画では、内需の拡大も主要テーマのひとつだ。
医薬品セクターも物色される。中国医療集団(チャイナ・ヘルス・グループ:8225/HK)が22.5%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.3%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.0%高、百済神州(6160/HK)が2.4%高と値を上げた。医薬品研究開発の中国医療集団に関しては、7〜9月期決算の利益が倍増以上になるとの見通しが刺激材料となっている。
このほか、教育サービスの銘柄群が急騰。天立教育国際HD(1773/HK)が29.9%、希望教育集団(1765/HK)が17.5%、睿見教育国際HD(6068/HK)が16.6%、中国宇華教育集団(6169/HK)が13.5%、中国楓葉教育集団(1317/HK)が12.7%と軒並み2ケタ上昇した。各社が運営している非営利性の学校に関し、「条件が整えば減税措置を受けられるよう当局が検討している」と伝わったことを材料視している。
一方、本土マーケットは小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%安の3335.42ポイントで前場の取引を終えた。金融株が安い。エネルギー株、不動産株、食品飲料株、公益株なども売られた。半面、自動車株は高い。ハイテク株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株の一角も買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国指標の下振れが重し。昨日公表された10月の中国金融統計では、人民元建て新規融資が前月実績から大幅に縮小し、市場予想を下回った。それより先に発表された同月の物価統計が予想より悪い内容となっていることもあり、中国の景気回復遅れが改めて意識されている。ただ、下値は限定的。米ハイテク株高を手がかりに、「ニューエコノミー」関連には買い戻しが相次いだ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.5%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.3%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が4.1%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が4.0%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の銀行が安い。中国工商銀行(1398/HK)が3.3%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国民生銀行(1988/HK)が2.4%、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が2.3%、中国銀行(3988/HK)が2.1%ずつ下落した。
半面、ハイテクやIT銘柄で構成されるハンセン科技指数は3.7%高と3日ぶりに反発。組み入れウエート上位の「ATMX」銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.1%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が5.4%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が7.9%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.5%高で取引を終えている。欧米では新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、中国でも新たな感染者が確認される中、「巣ごもり消費」は当面続くと再注目された。
家電やスポーツ用品など消費セクターもしっかり。TCL電子HD(1070/HK)が3.6%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が3.3%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.5%高、李寧(リーニン:2331/HK)が6.4%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.9%高で引けた。国民経済・社会発展の新5カ年計画(2021〜25年)始動を見据え、政策支援の期待が広がっている。計画では、内需の拡大も主要テーマのひとつだ。
医薬品セクターも物色される。中国医療集団(チャイナ・ヘルス・グループ:8225/HK)が22.5%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.3%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.0%高、百済神州(6160/HK)が2.4%高と値を上げた。医薬品研究開発の中国医療集団に関しては、7〜9月期決算の利益が倍増以上になるとの見通しが刺激材料となっている。
このほか、教育サービスの銘柄群が急騰。天立教育国際HD(1773/HK)が29.9%、希望教育集団(1765/HK)が17.5%、睿見教育国際HD(6068/HK)が16.6%、中国宇華教育集団(6169/HK)が13.5%、中国楓葉教育集団(1317/HK)が12.7%と軒並み2ケタ上昇した。各社が運営している非営利性の学校に関し、「条件が整えば減税措置を受けられるよう当局が検討している」と伝わったことを材料視している。
一方、本土マーケットは小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%安の3335.42ポイントで前場の取引を終えた。金融株が安い。エネルギー株、不動産株、食品飲料株、公益株なども売られた。半面、自動車株は高い。ハイテク株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株の一角も買われた。
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