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2021/12/03 09:19

ウェイボー公募価格272.80香港ドルに決定、ADR比2%割高 無料記事

 「中国版ツイッター」と称される短文投稿サイト運営の微博(ウェイボー:9898/HK、WB/NASDAQ)は2日、香港IPO(新規株式公開)の公募価格が272.80香港ドルに決まったと発表した。応募倍率などの詳細は7日までに発表する予定。同社は8日の香港メインボード上場を予定している。
 微博は現在、米ナスダック市場に上場する。ナスダックに上場する同社ADRの2日終値は34.36米ドル(約267.73香港ドル)。これに比べて、香港IPOの公募価格は約2%の割高水準となる。
 仮条件は上限388.00香港ドルに設定していた。決定した公募価格で計算すると、オーバーアロットメント実施前の正味調達額は15億香港ドル(約220億円)となる。うち45%をユーザー数の持続拡大やユーザーエンゲージメントの向上、コンテンツエコシステムの改善に投入し、残りは研究開発、戦略提携や投資・買収、運転資金などに充当する計画だ。
 普通株より議決権の多い「種類株」を発行するなど、加重投票権(Weighted Voting Rights:WVR)構造を持つ企業として上場する形。クラスA株は1株当たり1議決権を持った普通株で、ポータルサイト大手の新浪が保有するクラスB株には1株当たり3議決権が付与されている。新浪が株式44.4%(議決権ベースで70.6%)を保有する筆頭株主で、これに阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)の29.6%(議決権ベースで15.7%)が続く。
 親会社の新浪が2009年、微博のSNSプラットフォームを立ち上げ、サービスを開始した。収入は主に広告、マーケティング・サービスによるもので、ほかVIP会員など有料サービス収入も含まれる。中国国内と世界190カ国超の華人コミュニティで多くのユーザーを獲得。21年6月の月間アクティブ・ユーザー(MAU)数は5億6600万人、1日の平均アクティブユーザー数は2億4600万人で、中国3大SNSの一角となっている。


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