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2022/03/24 13:30

香港前場:ハンセン0.2%高で3日続伸、上海総合は0.5%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比41.88ポイント(0.19%)高の22195.96ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.32ポイント(0.34%)高の7661.45ポイントと小幅ながらそろって3日続伸した。売買代金は781億4500万香港ドルに縮小している(23日前場は1016億1440万香港ドル)。 
 本土・香港の過度な景気懸念が薄らぎ買われる流れ。中国当局が景気下支えの方針を相次ぎ示しているほか、本土や香港では新型コロナウイルス感染による行動抑制の緩和期待が高まっている。インフレ高進の警戒感が再燃する中、指数は安く推移する場面がみられたものの、前引けにかけて再びプラスに転じた。また、主要企業の決算報告が本格化する中、業績動向を手がかりにした売買が活発化。業績内容を手がかりにした物色も相場を支えた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が8.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が8.3%高、携帯通信キャリア中国最大手の中国移動(941/HK)が4.0%高と上げが目立っている。海底撈に関しては、業績改善の期待がプラス。同社の通期決算は赤字に転落したものの、経営テコ入れ戦略が奏功し、22年に入って客席回転率は回復傾向にあるという。中国移動は決算内容が好感される。同社の通期決算は8%増益となり、配当の増額が予定された。
 セクター別では、石炭・石油が高い。エン鉱能源集団(1171/HK)が6.3%、中国神華能源(1088/HK)が3.9%、中国中煤能源(1898/HK)が3.7%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.1%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.8%ずつ上昇した。原油高を好感。ロシア産原油の供給がさらに細るとの見方が広がり、昨夜のWTI原油先物は5.2%高と大幅上昇した。
 非鉄・鉄鋼セクターもしっかり。新疆新キン鉱業(3833/HK)が8.8%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.8%高、江西銅業(358/HK)が2.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.3%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が2.3%高と値を上げた。非鉄や鉄鋼の市況高が追い風。中でも昨夜のロンドン金属取引所(LME)では、ニッケルの先物が再び急騰した(新疆新キン鉱業は中国のニッケル大手)。ウクライナ紛争の長期化に伴い、高値圏の取引が継続すると予測されている。
 半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が5.7%、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.3%、広州富力地産(2777/HK)が2.6%、世茂房地産HD(813/HK)が2.5%ずつ下落した。
 他の個別株動向では、インターネットサービス大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.0%安。同社の10〜12月期決算では、純利益が前年同期比で60%増加したものの、大半は投資先の評価益などによるもので、特殊要因を除けば25%減となる。増収率は上場来で最低となり、本業は低迷した。
 一方、本土マーケットは7日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の3253.31ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、不動産株、公益株、インフラ関連株、証券株なども買われた。半面、エネルギー株、医薬品株、銀行・保険株、非鉄株も買われた。


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