国慶節連休明け10日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比50.24ポイント（1.66％）安の2974.15ポイントと4日続落した。4月28日以来、約5カ月半ぶりに心理的節目の3000ポイントを割り込んでいる。
　国内景気の先行き不安が強まる流れ。8日に公表された民間集計の9月・中国非製造業購買担当者景気指数（PMI）は49.3となり、市場予想（54.4）以上に前月（55.0）から低下した。景況判断の分かれ目となる50を4カ月ぶりに割り込んでいる。そのほか、国慶節の大型連休中（10月1〜7日）に、国内で新型コロナウイルスの新規感染者数が大幅に増加したこともマイナス。16日に開幕する5年に1度の中国共産党大会を前に、行動抑制強化の懸念も高まっている。米国の対中圧力も警戒。バイデン米政権は7日、中国向けの新たな半導体輸出規制を発表した。指数は徐々に下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、半導体の下げが目立つ。半導体材料の有研新材（600206/SH）が9.0％安、半導体デバイスの上海韋爾半導体（WILLSEMI：603501/SH）が6.5％安、IC設計の上海貝嶺（600171/SH）が4.2％安で引けた。
　消費関連株も安い。食品の仏山市海天調味食品（603288/SH）が9.3％、酒造の山西杏花村フェン酒（600809/SH）が6.5％、自動車の長城汽車（601633/SH）が6.0％、免税店の中国旅遊集団中免（601888/SH）が5.3％ずつ下落した。医薬品株、素材株、インフラ関連株、金融株なども売られている。
　半面、エネルギー株は高い。中海油田服務（601808/SH）が5.9％、中国石油天然気（601857/SH）が2.7％、陝西煤業（601225/SH）が1.5％、中国神華能源（601088/SH）が1.1％ずつ上昇している。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.45ポイント（0.16％）高の284.08ポイント、深センB株指数が17.51ポイント（1.54％）安の1118.87ポイントで終了した。

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