中国配車アプリ最大手の滴滴出行は26日、浙江省で相乗りサービス「順風車」の運転手が女性客を殺害した事件を受けて、27日から同サービスを停止すると発表した。法制日報が27日付伝えた。滴滴出行の相乗りサービスを巡っては、今年5月に同様の殺人事件が発生したため、同サービスを一時停止。新たな安全ルールを規定した上で、6月15日付で一部の時間帯に限り、サービスを再開した経緯がある。利用者からは度重なる不祥事に同社のサービスに対する不安の声が高まっている。
　今回の事件は今月24日に浙江省温州市で発生。警察は翌25日、運転手の男を殺人容疑で拘束した。調べに対して男は、女性を暴行した後に殺害し、遺体を捨てたことを認めた。男の供述に基づいて警察が捜索したところ、女性の遺体は25日、楽清市の山中で発見されている。
　被害に遭った女性は24日に乗車し、メッセージアプリを使って友人に2度助けを求めた後、行方不明となっていた。友人からの通報を受けて滴滴出行が運転手に連絡を取ったが、運転手は「（女性を）乗せていない」と答えたという。
　滴滴出行の運転手による女性の暴行殺人事件は、ここ3カ月で2回目。今年5月には、河南省鄭州市で山東祥鵬航空の女性客室乗務員が殺害される事件が発生している。運転手の男は自殺したとみられ、間もなく遺体が発見された。
　



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