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2022/08/01 13:31

香港前場:ハンセン0.3%安で4日続落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 週明け1日前場の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比65.40ポイント(0.32%)安の20091.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.38ポイント(0.08%)安の6880.10ポイントと小幅ながらそろって4日続落した。売買代金は644億1030万香港ドルとなっている(7月29日前場は633億5890万香港ドル)。
 中国景況感の悪化が嫌気される流れ。週末に公表された7月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.0に停滞し、市場予想(50.3)に反し、前月(50.2)から低下した。景況判断の境目となる50を再び割り込んでいる。ただ、中国の経済対策に対する期待感は根強く、下値は限定的。国務院(内閣に相当)は7月29日の常務会議で、新エネルギー自動車(NEV)の車両購置税(車両取得税)徴収開始の先送りや、グリーンスマート家電の農村部普及策などを決定した。指数は前引けにかけて下げ幅を縮小している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が9.5%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.6%安と下げが目立った。そのほか、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団HD(BABA/NYSE、9988/HK)が2.2%安。米上場廃止リスクが意識されている。米証券取引委員会(SEC)は7月29日、「外国企業説明責任法(HFCAA)」に抵触する上場企業の暫定リストに、阿里巴巴集団など4社を追加した。
 セクター別では、中国の発電が安い。中国電力国際発展(2380/HK)が6.1%、華能国際電力(902/HK)が3.5%、華潤電力HD(836/HK)が3.3%、龍源電力集団(916/HK)が2.5%ずつ下落した。
 海上輸送やコンテナ生産・リース、港湾の海運セクターもさえない。東方海外(316/HK)が1.9%安、中遠海運HD(1919/HK)が1.5%安、勝獅貨櫃(716/HK)が2.1%安、中遠海運発展(2866/HK)が1.6%安、中遠海運港口(1199/HK)が3.1%安、招商局港口HD(144/HK)が3.0%安で前場取引を終えた。
 半面、自動車セクターは総じてしっかり。吉利汽車HD(175/HK)が9.9%高、蔚来集団(9866/HK)が9.4%高、長城汽車(2333/HK)が8.1%高、小鵬汽車(9868/HK)が7.0%高と値を上げた。蔚来や小鵬など新興銘柄が寄与し、ハンセン科技(テック)指数は0.2%逆行高している。
 酒造やレストランチェーンなど飲食関連も高い。百威亜太HD(1876/HK)が6.4%、青島ビール(168/HK)が6.3%、華潤ビールHD(291/HK)が2.6%、百勝中国HD(9987/HK)が2.8%、九毛九国際HD(9922/HK)が2.5%ずつ上昇した。上述した常務会議では、新型コロナウイルス禍などで困難に面している産業支援に、増値税の減免などを継続することも決められている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.16%高の3258.46ポイントで前場の取引を終了した。自動車株が高い。酒造・小売株、エネルギー株、素材株なども買われた。半面、不動産株は安い。半導体株、公益株、金融株も売られた。



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