2025/02/03 13:31
香港前場:ハンセン0.7%安で4日ぶり反落、本土は休場
休場明け3日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比149.16ポイント(0.74%)安の20075.95ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が59.85ポイント(0.81%)安の7322.28ポイントと続落した。売買代金は786億7840万香港ドルとなっている(半日立ち会いの1月28日は516億6340万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。「トランプ関税」の影響が不安視されている。トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の追加関税を課す大統領令に署名した(4日に発動)。大統領令では、相手国が報復措置をとった場合、さらなる税率の引き上げや対象品目の拡大に踏み切ると明記されている。中国商務部は2日、断固反対するとの報道官談話を発表。世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を示した。相応の対抗措置をとる考えも示唆している。中国景況感の悪化も逆風。取引時間中に公表された民間集計による1月の財新中国製造業PMIは50.1となり、改善予想(50.6)に反し、前月実績(50.5)を下回った。
ただ、下値は限定的。指標発表後に指数は下げ幅を広げたが、売り一巡後は、やや戻している。中国の景気対策に対する期待感が根強いほか、生成人工知能(AI)を巡る産業拡大の思惑も続いた。なお、中国本土は春節(旧正月)の大型連休中で、本土A株市場はあす4日まで休場。5日から取引再開される。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が6.9%安、マカオ・カジノ銀河娯楽集団(27/HK)が6.5%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が6.3%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。理想汽車のほか、蔚来集団(9866/HK)が4.3%、長城汽車(2333/HK)が3.9%、小鵬汽車(9868/HK)が2.5%ずつ下落した。
中国の金融セクターもさえない。中国農業銀行(1288/HK)が2.3%安、招商銀行(3968/HK)が2.2%安、新華人寿保険(1336/HK)が2.9%安、中国人寿保険(2628/HK)が2.5%安、中信証券(6030/HK)が4.5%安、海通証券(6837/HK)が4.3%安で前場取引を終えた。
半面、人工知能(AI)関連は物色される。金山雲(3896/HK)が34.5%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が11.9%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が9.8%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が4.3%高と値を上げた。そのほか、中国電子商取引(EC)最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.2%高。傘下の阿里雲(アリババクラウド)が1月28日、生成AIの最新版をリリースしたことが刺激材料となった。ベンチマークテストの結果では、中国スタートアップ企業「ディープシーク(深度求索)」が低コストで開発した高性能AIなど競合他社の製品を上回ったという。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。「トランプ関税」の影響が不安視されている。トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の追加関税を課す大統領令に署名した(4日に発動)。大統領令では、相手国が報復措置をとった場合、さらなる税率の引き上げや対象品目の拡大に踏み切ると明記されている。中国商務部は2日、断固反対するとの報道官談話を発表。世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を示した。相応の対抗措置をとる考えも示唆している。中国景況感の悪化も逆風。取引時間中に公表された民間集計による1月の財新中国製造業PMIは50.1となり、改善予想(50.6)に反し、前月実績(50.5)を下回った。
ただ、下値は限定的。指標発表後に指数は下げ幅を広げたが、売り一巡後は、やや戻している。中国の景気対策に対する期待感が根強いほか、生成人工知能(AI)を巡る産業拡大の思惑も続いた。なお、中国本土は春節(旧正月)の大型連休中で、本土A株市場はあす4日まで休場。5日から取引再開される。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が6.9%安、マカオ・カジノ銀河娯楽集団(27/HK)が6.5%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が6.3%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。理想汽車のほか、蔚来集団(9866/HK)が4.3%、長城汽車(2333/HK)が3.9%、小鵬汽車(9868/HK)が2.5%ずつ下落した。
中国の金融セクターもさえない。中国農業銀行(1288/HK)が2.3%安、招商銀行(3968/HK)が2.2%安、新華人寿保険(1336/HK)が2.9%安、中国人寿保険(2628/HK)が2.5%安、中信証券(6030/HK)が4.5%安、海通証券(6837/HK)が4.3%安で前場取引を終えた。
半面、人工知能(AI)関連は物色される。金山雲(3896/HK)が34.5%高、北京第四範式智能技術(6682/HK)が11.9%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が9.8%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が4.3%高と値を上げた。そのほか、中国電子商取引(EC)最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.2%高。傘下の阿里雲(アリババクラウド)が1月28日、生成AIの最新版をリリースしたことが刺激材料となった。ベンチマークテストの結果では、中国スタートアップ企業「ディープシーク(深度求索)」が低コストで開発した高性能AIなど競合他社の製品を上回ったという。
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