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2025/04/08 16:44

中国大引:上海総合1.6%高で3日ぶりに反発、内需株に買い 無料記事

 8日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比48.97ポイント(1.58%)高の3145.55ポイントと3日ぶりに反発した。
 当局の相場支援スタンスが買い安心感を誘う流れ。中国人民銀行(中央銀行)の報道官は8日、政府系投資会社(SWF)の中央匯金投資による株価買い支えについて、必要に応じて十分に資金支援するという方針を示している。「国家隊」と呼ばれるSWFの一角、中央匯金投資は7日、上場投資信託(ETF)を買い増したことを明らかにした。そのほか、中国の国家金融監督管理総局は8日、保険会社の資金運用規制を緩和する方針を発表。株式投資の上限を従来の45%から今回は50%に引き上げる。
 ただ、上値は限定的。米中対立の激化が不安視されている。米政権の「相互関税」に対抗する形で、中国政府が34%の対米関税賦課など対抗措置を打ち出したことに関し、トランプ米大統領は7日、「中国は4月8日までに関税を撤回しない場合、米国はさらに50%の対中追加関税を課す」と自身のSNSで表明した。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、消費関連の上げが目立つ。スーパーの永輝超市(601933/SH)がストップ(10.0%)高、小売の上海百聯集団(600827/SH)が7.1%高、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が4.8%高、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が4.1%高、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が3.0%高で引けた。国営メディアは7日、「習近平・国家主席は消費の重要性を強調した」と報道。米国の対外圧力が強まる中、当局は経済発展の軸足を内需に移すとの見方も広がった。消費のほか、農業関連の銘柄も急伸している。
 不動産株も高い。保利発展控股集団(600048/SH)が7.2%、金地集団(600383/SH)が5.9%、新城控股集団(601155/SH)が4.7%、信達地産(600657/SH)が3.6%ずつ上昇した。公益株、金融株、医薬株、運輸株、資源・素材株なども買われている。
 半面、ハイテク株の一角は急落。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)がストップ(10.0%)安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が9.6%安、携帯端末ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の華勤技術(603296/SH)が9.3%安、半導体製造装置の瑞芯微(603893/SH)が8.5%安、スマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)が7.3%安で取引を終えた。自動車株やインフラ建設株の一角も下げている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.72ポイント(1.10%)高の249.68ポイント、深センB株指数が17.25ポイント(1.53%)高の1143.67ポイントで終了した。



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