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2025/04/11 13:29

香港前場:ハンセン0.6%高で4日続伸、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比116.85ポイント(0.56%)高の20798.63ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.52ポイント(1.01%)高の7745.90ポイントと4日続伸した。売買代金は1279億220万香港ドルに縮小している(10日前場は2454億1150万香港ドル)。
 中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。外電報道によると、中国当局は近く、経済の活性化と資本市場の安定化に向け、輸出税還付など各種対策を打ち出す見通しだ。また、預金準備率や金利の引き下げなど金融緩和も前倒しで実施されるとの観測もある。本土A株市場の下値不安が薄らいでいることもプラス。中国政府系ファンド(SWF)の中央匯金投資は先ごろ、「中国の資本市場の先行きを楽観している」とし、上場投資信託(ETF)買い増しを続け、資本市場の安定を維持する方針を表明している。米中の関税応酬を不安視した売りが先行したものの、下値は堅く、指数は前引けにかけてプラスに転じた(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が9.1%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が4.7%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が4.5%高と上げが目立った。テック銘柄に買いが広がる中、ハンセン科技(テック)指数は1.7%高と他の主要指数をアウトパフォームしている。 
 セクター別では、半導体セクターが高い。SMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が19.0%、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が13.7%、晶門半導体(2878/HK)が10.3%ずつ上昇した。
 産金セクターも急伸。中国黄金国際資源(2099/HK)が10.7%高、山東黄金鉱業(1787/HK)が7.7%高、招金鉱業(1818/HK)が6.2%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が4.0%高で前場取引を終えた。市況高が追い風。昨夜のNY金先物は3.2%高と3日続伸し、6日ぶりに史上最高値を更新した。
 中国の銀行セクターもしっかり。中国建設銀行(939/HK)が2.6%高、中国銀行(3988/HK)が1.7%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.6%高、招商銀行(3968/HK)が1.4%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.2%高で引けた。
 半面、香港不動産セクターはさえない。長江実業集団(1113/HK)が1.5%、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.3%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が1.2%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.0%ずつ下落した。
 本土マーケットも小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3227.65ポイントで前場取引を終了した。ハイテクが高い。素材、自動車、証券、インフラ建設、空運なども買われた。半面、不動産は安い。エネルギー、医薬、公益、銀行も売られた。


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