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2025/11/25 13:33

香港前場:ハンセン0.6%高で続伸、上海総合1.1%上昇 無料記事

 25日前場の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比158.86ポイント(0.62%)高の25875.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が68.55ポイント(0.76%)高の9147.97ポイントと続伸した。売買代金は1330億260万香港ドルとなっている(24日前場は1305億8840万香港ドル)。
 内外環境の改善で投資家心理が上向く流れ。米中関係の改善期待や、米中の政策期待が支えとなっている。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は24日に電話会談し、双方がお互いの国を訪問することで合意したなどと伝わった。経済政策を巡っては、米国では次回(12月9〜10日)米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定されるとの観測が高まっている。また、中国では2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が12月中旬ごろに開催される見通し。金融関係者からは、会議を経て、26年1月にも預金準備率や政策金利を引き下げる可能性があると指摘された。そのほか、中国景気の先行き不安後退もプラス。格付け会社のS&Pグローバル・レーティングは最新リポートで、26年の中国GDP(国内総生産)成長率予想を4.0→4.4%に0.4ポイント上方修正した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、モバイル端末・自動車メーカーの小米集団(1810/HK)が4.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)とアルミ加工の中国宏橋集団(1378/HK)がそろって4.2%高と上げが目立った。
 セクター別では、半導体が高い。上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.8%、ASMPT(522/HK)と晶門半導体(2878/HK)がそろって2.3%、華虹半導体(1347/HK)が2.2%ずつ上昇した。そのほか、クラウドや人工知能(AI)技術関連の銘柄も急伸。ハンセン科技(テック)指数は1.2%高と他の主要指数をアウトパフォームした。
 非鉄・産金セクターもしっかり。中国宏橋のほか、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.0%高、江西銅業(358/HK)が2.6%高、招金鉱業(1818/HK)が2.8%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が2.3%高で引けた。
 ライダー(LiDAR)や自動運転システムなどスマートドライブ関連銘柄も物色される。禾賽科技(2525/HK)が13.8%高、速騰聚創科技(2498/HK)が2.0%高、小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が10.2%高、文遠知行(800/HK)が2.0%高と値を上げた。文遠知行については、第3四半期決算の赤字幅が前年同期から縮小し、売上高が2.4倍に拡大したことも材料視されている。中でも、自動運転タクシー(ロボタク)関連の収入が急拡大した。
 半面、空運セクターは急落。中国東方航空(670/HK)が6.6%安、中国国際航空(753/HK)が3.9%安、中国南方航空(1055/HK)が1.9%安で前場取引を終えた。中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけた影響で、中国の航空会社が日本路線を相次ぎ減便・欠航。また、日本便チケットのキャンセルも続出するなか、大手3社などは無料での変更・払い戻しを受け付けると発表した。業績への影響が懸念されている。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.13%高の3880.22ポイントで前場の取引を終了した。ハイテクが高い。素材、医薬、消費、自動車、不動産、金融なども買われた。半面、空運は安い。エネルギーの一角も売られた。



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