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2020/03/24 13:32

香港前場:ハンセン3.6%高で急反発、上海総合は1.5%上昇 無料記事

 24日前場の香港マーケットは大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比772.66ポイント(3.56%)高の22468.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が346.14ポイント(3.96%)高の9097.90ポイントとそろって急反発した。半日の売買代金は718億7800万香港ドルとなっている(23日の前場は718億9400万香港ドル)。
 NYダウ先物高を好感した買いが先行。日本時間24日早朝、時間外取引のダウ先物は前日清算値を大幅に上回った。ハンセン指数は前日に4.9%安と急落し、約3年3カ月ぶりの安値を付けたとあって、自律反発狙いの買いも入りやすい。米ドル高の一服も支援材料。人民元や他の主要通貨に対して米ドル売りが加速したことで、米国からの投資資金が引き揚げられるとの警戒感が薄らいでいる。また、香港で主要企業の決算報告がピークを迎えるなか、好業績銘柄を物色する動きが目立ったこともプラス要因だ。
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が11.8%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が7.6%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)と光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)がそろって6.8%高と値上がり率上位に並んだ。中国聯通については、同業の中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)とのネットワーク共有によりコスト削減が図られたと決算説明会で発表したことが支援材料。これまでに約100億人民元(約1560億円)のコスト削減効果が得られたという。中国聯通の通期業績は11%増益だった。中国電信株も9.0%高と急反発している。
 セクター別では、食品飲料や酒造、スポーツ用品など消費関連が高い。上記した万洲国際のほか、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が4.5%、青島ビール(168/HK)が14.3%、李寧(2331/HK)が6.3%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.4%ずつ上昇した。康師傅が23日引け後に公表した通期決算は35%増益。特別配当の実施に加え、2020年の業績も好調推移するとの見通しを明らかにしたことが材料視された。
 中国保険セクターも急伸。中国太平洋保険集団(2601/HK)が6.5%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が6.0%高、中国太平保険HD(966/HK)が4.9%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.8%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.5%高で引けた。中国太平洋保険集団に関しては、決算説明会で、いったん保留になっていた英ロンドン証券取引所でGDR(グローバル預託証券)を発行する計画が進ちょくしていると報告したことを手がかりにしている。同社の通期決算は54%増益だった。
 このほか、決算動向を手がかりにした動きでは、セメント大手の中国建材(3323/HK)が6.5%高と大幅続伸。同社の通期業績は4割増益に上り、期末配当が前年から増額された。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.48%高の2699.43ポイントで前場の取引を終えた。金融株が上げを主導する。消費関連株、資源・素材株、自動車株、医薬品株、不動産株、運輸株、インフラ関連株、公益株なども買われた。


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