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2020/03/25 13:37

香港前場:ハンセン2.1%高で続伸、上海総合1.6%上昇 無料記事

 25日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比479.75ポイント(2.12%)高の23143.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が191.21ポイント(2.08%)高の9375.65ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は801億800万香港ドルとなっている(24日の前場は718億7800万香港ドル)。
 各国の経済対策に期待感が先行する流れ。24日に開かれた主要7カ国(G7)の財務相・中銀総裁による電話会議では、新型コロナウイルスまん延による世界的なリセッション(景気後退)を回避するため、「必要なあらゆることを行う」との共同声明が発表された。米国では難航していた新型コロナウイルス対策法案について、与野党が最終調整に入ったと伝わっている。昨夜の欧米市場で、主要株価指数が軒並み急伸した流れを継いだ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が9.4%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が8.0%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が8.0%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が6.7%高と上げが目立った。申洲と創科は米向け売上比率が大きく、万洲は米国でも事業展開している。米消費の回復期待が支え。新型コロナ感染拡大により米国各地で移動制限導入が相次いでいることに対し、トランプ米大統領は4月12日の復活祭(イースター)までに移動制限を緩和させる考えを示した。また、万洲に関しては、通期決算の増益と配当増額も支援材料となっている。
 セクター別では、スマートフォン用部材や半導体などハイテク関連が高い。上記した瑞声科技のほか、高偉電子(1415/HK)が8.7%、舜宇光学科技(2382/HK)と丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)がそろって2.6%、華虹半導体(1347/HK)が6.2%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が5.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 石油生産・化工や掘削、天然ガスなどエネルギー関連セクターもしっかり。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.5%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.4%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.7%高、中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が5.6%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が18.4%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が4.0%高と値を上げた。原油相場の続伸が好感されている。昆侖能源については、通期決算の増収増益と配当増額も刺激材料となった。
 決算動向を手がかりにした物色もみられる。オンラインゲーム事業やアプリケーション・ソフト開発などの金山軟件(キングソフト:3888/HK)が7.7%高と続伸。同社の業績は赤字となったものの、配当の再開が材料視された。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.57%高の2765.13ポイントで前場の取引を終えた。自動車株が高い。金融株、医薬品株、消費関連株、不動産株、ハイテク株、インフラ関連株、空運株なども買われた。


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