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2019/07/18 13:27

香港前場:ハンセン0.5%安で続落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 18日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比139.60ポイント(0.49%)安の28453.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が45.31ポイント(0.42%)安の10802.60ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は335億8800万香港ドルとなっている(17日前場は342億8200万香港ドル)。
 米中貿易問題の不透明感が重し。トランプ米大統領が「必要なら中国製品3250億米ドル相当に追加の関税をかける」と発言したことを受け、中国外交部の報道官は16日、「米国が関税を引き上げれば貿易交渉はさらに長引くだろう」とけん制した。貿易摩擦の長期化で景気先行きも懸念される状況。国際通貨基金(IMF)のエコノミストは17日、「米中などの通商摩擦が世界貿易に悪影響を与えている事実は明白」と論じ、世界の企業景況感を圧迫すると指摘した。
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.6%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.3%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.2%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 業種別では、天然ガス関連が安い。昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.6%、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が1.9%、港華燃気(1083/HK)が1.1%ずつ下落した。大手ブローカーは最新リポートで、業界各社の利益見通しは楽観過ぎると指摘している。
 5Gネットワークや半導体関連の銘柄群もさえない。京信通信系統HD(2342/HK)が2.3%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.8%安、中国通信服務(552/HK)が1.6%安、中国鉄塔(788/HK)が1.5%安、華虹半導体(1347/HK)が2.9%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.2%安と値を下げた。
 半面、食品・飲料や酒造など消費関連セクターは物色される。中国雨潤食品集団(1068/HK)が18.1%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.4%高、中国旺旺HD(151/HK)が1.8%高、青島ビール(168/HK)が2.7%高で引けた。食肉・ハム加工大手の中国雨潤食品集団に関しては、豚肉価格の先高感が引き続き手がかりになっている。中国の農業農村部は17日の定例記者会見で、「今年下半期は豚肉の需給が一段と引き締まり、価格上昇圧力がさらに強まる」との見通しを示した。米菓・飲料メーカーの中国旺旺については、ネガティブ報道の否定が買い安心感につながっている。同社は17日引け後、政府補助金の不適切な流用を指摘する一部メディアの報道に反論した。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.65%安の2912.65ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。海運株、自動車株、医薬品株、インフラ関連株、不動産株、消費関連株、公益株なども売られた。半面、産金株と非鉄株は高い。保険株、銀行株の一角も買われた。


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