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2019/08/08 17:47

香港前場:ハンセン0.7%高で続伸、上海総合は0.9%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比173.38ポイント(0.67%)高の26170.41ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が76.10ポイント(0.76%)高の10069.44ポイントと7日ぶりに反発した。半日の売買代金は432億2100万香港ドルとなっている(7日前場は437億6400万香港ドル)。
 投資家心理が上向く。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を7.0039人民元(約11年ぶりの元安水準)に設定したものの、元安レベルは想定内に収まったとの見方が市場に広がった。外国為替市場では、7日終値と比べて元高で推移している。米中貿易問題に対する不透明感もやや薄らいだ。香港の英字紙は7日、「米中両国の交渉担当者は依然として、9月にワシントンで貿易協議に臨む見込み」と報道。その準備のため、近くビデオ会議が実施される見通しなどと伝えた。
 取引時間中に公表された今年7月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって予想を上回った。前月から大きく改善している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.5%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)と光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって3.2%高と上げが目立った。吉利汽車に関しては、自動車販売に回復の兆しがみられることが好材料。同社が報告した7月の月次統計では、新車販売が前年同月比で24%減少したものの、前月比ではプラスに転じている。
 業種別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、東風汽車集団(489/HK)が8.2%、北京汽車(1958/HK)が4.6%、広州汽車集団(2238/HK)が3.2%、長城汽車(2333/HK)が2.3%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.0%ずつ値を上げた。
 中国証券セクターもしっかり。中信証券(6030/HK)が2.1%高、海通証券(6837/HK)が1.8%高、広発証券(1776/HK)と中国銀河証券(6881/HK)がそろって1.3%高と上昇した。市場活性化の期待が強まる。指数算出の米MSCIは8日、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を今月27日から10→15%に引き上げると発表した。227億米ドル規模の新規資金が流入するとの試算がある。
 他の個別株動向では、ハイパーマーケットチェーンの高キン零售(サンアート・リテール・グループ:6808/HK)が7.7%高と急伸した。同社は昨日引け後、6月中間期の5%増益を発表。商品ラインナップの見直しを通じ、利幅が拡大したと報告した。
 一方、本土マーケットは7日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.91%高の2793.93ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。自動車株、消費関連株、医薬品株、金融株、インフラ関連株、航空・防衛関連株なども買われた。



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