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2019/08/13 13:21

香港前場:ハンセン1.9%安で3日続落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 13日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比479.07ポイント(1.86%)安の25345.65ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が144.23ポイント(1.44%)安の9853.71ポイントと反落した。ハンセン指数は約7カ月ぶりの安値水準を切り下げている。半日の売買代金は451億2300万香港ドルにやや拡大した(12日前場は313億8900万香港ドル)。
 香港の社会混乱を不安視した売りが広がる流れ。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に端を発したデモに収束はみられず、昨日は抗議集会の影響により香港国際空港で夕方以降の全便が欠航となった。本日は離発着が再開されたものの、300便以上が欠航している。また、反対派は午後にも空港で大規模な集会を予定している模様だ。さらに、香港デモを巡る米中対立も警戒されている。中国の香港・マカオ担当機関「国務院港澳事務弁公室」は12日の記者会見で、香港のデモに「テロリズムの兆しが出始めている」と非難。「容赦なく取り締まるべき」と言及するなか、米共和党トップのマコネル米上院総務は同日、「いかなる武力弾圧も絶対に容認できない」と表明した。
 中国指標の下振れもマイナス。昨日引け後に公表された7月の金融統計では、人民元建て新規融資額が予想以上に前月から縮小した。内需の弱さが意識されている。
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち49が下落)。なかでも、香港・マカオ関連の下げが目立っている。中銀香港(2388/HK)が4.0%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)がそろって3.2%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が3.1%安、領展房地産投資信託基金(823/HK)と恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)がそろって2.5%安で引けた。指数銘柄以外では、香港空港に拠点を置く国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が4.4%安と続落。およそ10年ぶりの安値を付けた。
 業種別では、中国の自動車が安い。北京汽車(1958/HK)が3.8%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.9%、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.7%、長城汽車(2333/HK)が2.2%、吉利汽車HD(175/HK)が2.0%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。保利置業集団(119/HK)が3.8%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.3%安、中国恒大集団(3333/HK)が3.0%安、中国金茂HD(817/HK)が2.6%安、中国海外発展(688/HK)が2.4%安、華潤置地(1109/HK)が2.3%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.8%安と値を下げた。
 本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.74%安の2794.07ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。自動車株、消費関連株、不動産株、資源・素材株、海運株、ハイテク株なども売られた。半面、医薬品株はしっかり。空運株も買われた。


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