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2019/10/08 13:32

香港前場:ハンセン0.7%高で反発、上海総合は0.8%上昇 無料記事

 重陽節連休明け8日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日171.73ポイント(0.67%)高の25992.76ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が99.43ポイント(0.98%)高の10246.76ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は471億7000万香港ドルとなっている(4日前場は334億1800万香港ドル)。
 中国経済指標の下振れを受け、景気テコ入れ強化の期待感が改めて強まった。取引時間中に公表された9月の財新サービス業PMIは、前月と予想を下回る51.3。今年2月以来の低水準となっている。9月30日に国家統計局が発表した同月の製造業PMIは49.8で推移し、景況判断の境目となる50を5カ月連続で下回った。
 米中貿易問題を巡っては、楽観と悲観が交錯。米メディアが7日、中国商務部の発言として、「中国は米国と合意する用意がある」と伝えるたことはプラスだ。半面、トランプ米大統領が同日、「香港デモに対する中国の対応は、貿易協議に影響を及ぼす」と述べたことなどはマイナスとなる。閣僚級の協議は10〜11日にワシントンで開催される予定だ(それに先がけ、次官級協議は7〜8日に開催)。
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が5.4%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.3%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.7%高、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が2.6%高と上げが目立っている。
 業種別では、中国の金融が高い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%、中国太平保険HD(966/HK)が1.4%、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が1.9%、中国民生銀行(1988/HK)が1.7%、中信証券(6030/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 中国不動産セクターもしっかり。龍湖地産(960/HK)が1.7%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が1.3%高、融創中国HD(1918/HK)が1.1%高で引けた。
 半面、香港関連銘柄の一角はさえない。周大福珠宝(1929/HK)が2.0%安、電能実業(パワー・アセッツ・ホールディングス:6/HK)が1.8%安、莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)が1.7%安、領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.5%安、新世界発展(ニュー・ワールド・ディベロップメント:17/HK)が1.3%安と下落した。香港の社会混乱長期化が嫌気されている。3連休中も反政府行動は過激化。域内の鉄道は一部を除き運休し、香港銀行協会は6日の声明で、市内のATM(現金自動預払機)は全体の1割が破壊されたと報告した。
 一方、国慶節連休明けの本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.84%高の2929.53ポイントで前場の取引を終えた。不動産株が高い。食品・飲料株、金融株、医薬品株、インフラ関連株、素材株、ハイテク株なども買われた。


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