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2019/08/07 13:29

香港前場:ハンセン0.4%安で6日続落、上海総合は0.01%下落 無料記事

 7日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比97.10ポイント(0.37%)安の225879.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.88ポイント(0.63%)安の9949.36ポイントとそろって6日続落した。半日の売買代金は437億6400万香港ドルに縮小している(6日前場は724億2500万香港ドル)。
 さらなる人民元安の進行を懸念。この日の上海外国為替市場では、再び元安の動きが加速し、今週5日の元安水準を上回って推移している。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を6.9996人民元と2008年5月以来の元安水準に設定した。中国の為替政策を巡っては、米財務省が現地時間5日、経済制裁対象の「為替操作国」に指定。中国は猛反発するなど、両国の対立が激化するとの不安が広がっている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の新世界発展(17/HK)と九龍倉置業地産投資(1997/HK)がそろって3.1%安、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.0%安と下げがが目立った。九龍倉置業地産投資に関しては、中間期の3割減益が嫌気されている。
 業種別では、中国の空運がさえない。中国東方航空(670/HK)が1.9%安、中国南方航空(1055/HK)が1.8%安、中国国際航空(753/HK)が0.9%安とそろって続落した。空運各社は米ドル建て債務の比率が高いこともあり、人民元安が逆風となっている。
 中国の自動車セクターも安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が4.9%、長城汽車(2333/HK)が2.3%、北京汽車(1958/HK)が2.1%、吉利汽車HD(175/HK)が1.3%ずつ値を下げた。
 半面、中国の不動産セクターはしっかり。雅居楽集団HD(3383/HK)が1.5%高、中国海外発展(688/HK)が1.4%高、世茂房地産HD(813/HK)が1.3%高、碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が1.0%高で引けた。今年7月の不動産成約額では、世茂房地産が前年同月比で6割増、中国海外発展が4割増。概ね好調となっている。
 他の個別株動向では、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が15.3%高と急伸。市況高の思惑が広がった。スイス資源大手のグレンコアは、傘下企業が擁する世界最大級のコバルト鉱山(コンゴ民主共和国)について、今年末の操業停止を発表。洛陽モリブデンはコバルト鉱山の権益も保有している。
 一方、本土マーケットは横ばい。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%安の2777.37ポイントで前場の取引を終えた。金融株、空運株、ハイテク株などが売られる半面、非鉄株や産金株、消費関連株、不動産株、医薬品株、発電株などが買われた。


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