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2019/07/23 13:30

香港前場:ハンセン0.1%高で反発、上海総合も0.1%上昇 無料記事

 23日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比30.90ポイント(0.11%)高の28402.16ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.33ポイント(0.34%)高の10806.64ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は319億5500万香港ドルとなっている(22日前場は360億7100万香港ドル)。
 米中通商交渉の進展期待が追い風。香港英字紙は22日、「ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン米財務長官は来週、通商交渉のため中国を訪問する可能性がある」と関係者の話として伝えた。対面での協議再開は、6月の米中首脳会談以来となる。また、米紙が23日午前(日本時間)、「エンティティリスト(米国からの輸出を規制する対象企業)に指定された華為技術(ファーウェイ)との取引継続を望む米部品メーカーに対し、トランプ米大統領は暫定的な販売許可を与えることに同意した」と報じたこともプラス材料だ。
 一方、香港の社会不安に対する警戒感は相場の重し。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正問題を巡り反対派のデモが依然として続くなか、デモ参加者を襲撃する事件も発生している。事件が発生したエリアでは22日、一部の銀行・小売店が臨時休業した。
 ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が5.5%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.8%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が2.3%高と上げが目立った。恒安国際集団に関しては、大手ブローカーが最新リポートで、下半期の業績好転を予想したことが手がかり。原材料のパルプが前年比で10〜20%下落しているとして、粗利益が改善すると指摘した。
 業種別では、半導体や通信機器・設備のハイテクが高い。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が4.2%、華虹半導体(1347/HK)が4.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.9%、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.5%ずつ値を上げた。
 小売や食品・飲料、酒造など消費関連セクターも物色される。百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が4.8%高、中国雨潤食品集団(1068/HK)が10.6%高、中国旺旺HD(151/HK)が1.0%高、青島ビール(168/HK)が2.1%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターはさえない。広州富力地産(2777/HK)と碧桂園HD(2007/HK)がそろって2.3%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.0%安、中国金茂HD(817/HK)が1.9%安、中国恒大集団(3333/HK)が1.6%安と値を下げた。香港系の不動産株も総じて軟調に推移している。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の2888.93ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。インフラ関連株、海運株、自動車株、医薬品株、発電株なども買われた。半面、不動産株は安い。食品・飲料株、保険株の一角も売られた。



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