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2019/09/27 17:51

香港前場:ハンセン0.3%安で反落、上海総合は横ばい 無料記事

 27日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比78.65ポイント(0.30%)安の25963.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.30ポイント(0.54%)安の10156.97ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は283億2400万香港ドルに低迷している(26日前場は362億6300万香港ドル)。
 中国景気の先行きを不安視する流れ。国家統計局は朝方、8月の工業企業利益を発表し、増減率が前年同月比2.0%のマイナスに転じたことを明らかにした(7月はプラス2.6%)。香港経済の落ち込みも警戒される。香港政府が26日公表した8月貿易統計によれば、輸出の減少率が前月から拡大し、輸入も予想以上に縮小したことが判明した。香港情勢をめぐっては、不透明感が続いている。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は26日夜、市民との対話集会を初めて開いた。市民らの要望に応じることはなく、議論は平行線で終わっている。10月1日の国慶節(建国70週年)に合わせて民主派は大規模デモを計画している――とも伝えられた。
 一方、米中関係に関しては、好悪材料が交錯する状況。中国の王毅・外交部部長が26日、「中国は米国製品の購入拡大をする用意がある」と発言したことはプラスだが、「米商務省が中国華為技術(ファーウェイ)に対する米製品の輸出禁止措置の一部猶予を延長する可能性は低い」と報じられたことがマイナスだ。閣僚級の通商協議は、10月10〜11日にかけて開催される見通しとなっている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)と石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)がそろって1.6%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が1.5%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が1.3%安と下げが目立った。
 業種別では、本土系不動産が安い。上記した碧桂園のほか、中国恒大集団(3333/HK)が2.0%、龍湖地産(960/HK)が1.9%、万科企業(2202/HK)が1.6%、華潤置地(1109/HK)と首創置業(2868/HK)がそろって1.2%ずつ下落した。
 建材や非鉄の素材セクターもさえない。中国建材(3323/HK)が1.6%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)と北京金隅集団(BBMG:2009/HK)がそろって1.3%安、江西銅業(358/HK)と中国アルミ(チャルコ:2600/HK)がそろって0.8%安で引けた。
 半面、小売や食品、酒造など消費セクターの一角は物色される。北京京客隆商業集団(814/HK)が2.9%高、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.4%高、青島ビール(168/HK)が1.2%高と上昇した。
 一方、本土マーケットは、ほぼ横ばい。主要指標の上海総合指数は、前日比0.11ポイント安の2928.97ポイントで前場の取引を終えた。金融株が安い。不動産株、公益株、運輸株、エネルギー株の一角も売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、インフラ関連株の一角も買われた。



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