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2019/10/24 13:27

香港前場:ハンセン0.5%高で反発、上海総合は0.2%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比124.38ポイント(0.47%)高の26691.11ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が63.01ポイント(0.60%)高の10514.71ポイントと3日ぶりに反発した。半日の売買代金は346億2200万香港ドルとなっている(23日前場は370億4800万香港ドル)。
 昨夜の米株高を好感した買いが先行。域内経済の減速懸念が強まるなか、香港当局が一段の景気対策を打ち出すとの期待も改めて強まった。国際通貨基金(IMF)は「アジア太平洋地域経済見通し」を更新し、香港の2019年域内総生産(GDP)成長率が0.3%に下振れるとの見通しを示している(4月時点では2.7%成長を予測)。また、本土系企業の四半期決算発表シーズンを迎え、業績動向を支援材料した買いもみられる状況だ。
 ただ、上値は重い。対中強硬派として知られる米国のペンス副大統領は24日、ワシントンで「米中関係の将来」をテーマに演説する予定。2018年10月の講演でペンス氏は中国の体制を激しく批判し、世界株安の引き金となった経緯がある。講演内容を見極めたいとするスタンスが漂った。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.3%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が2.3%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が2.0%高と上げが目立った。香港系の不動産・金融銘柄も物色されている。
 業種別では、中国の銀行が高い。中国農業銀行(1288/HK)が2.2%、中国銀行(3988/HK)が1.9%、中国工商銀行(1398/HK)が1.8%、招商銀行(3968/HK)が1.6%、中国建設銀行(939/HK)が1.3%、交通銀行(3328/HK)が1.1%ずつ上昇した。中国農業銀行と中国工商銀行、交通銀行はあす25日に業績報告をする予定。中堅行の中信銀行(CITICバンク:998/HK)は先行して決算発表し、増益を確保したうえで不良債権比率が改善していることを明らかにした。
 中国不動産セクターもしっかり。上記した華潤置地のほか、融創中国HD(1918/HK)が2.3%高、世茂房地産HD(813/HK)雅居楽集団(3383/HK)がそろって1.4%高、中国金茂HD(817/HK)と龍湖地産(960/HK)がそろって1.0%高で引けた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%安の2935.25ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株と医薬品株が安い。消費関連株、自動車株、素材株、保険株なども売られた。半面、銀行・証券株は高い。不動産株、エネルギー株、公益株の一角も買われた。


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