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2019/10/30 13:23

香港前場:ハンセン0.3%安で続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 30日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比69.58ポイント(0.26%)安の26717.18ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が39.84ポイント(0.38%)安の10507.16ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は399億8300万香港ドルとなっている(29日前場は440億6500万香港ドル)。
 内外環境の不透明感が重し。主力ハイテク株の決算下振れで、昨夜の米株が売られた流れを継いだ。香港経済の先行き不安も持続。あす発表される7〜9月期の域内GDP速報値について、香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官はマイナス成長となる可能性を指摘した。また、米中通商協議の楽観見通しもやや後退。米メディアは29日、「チリ・サンティアゴで11月16〜17日に開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)を舞台とした『第1段階』合意文書の署名は間に合わない可能性がある」と関係者の話として報じた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパー大手の信和置業(83/HK)と中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)がそろって1.5%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.4%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の自動車が安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が6.3%、広州汽車集団(2238/HK)が4.2%、北京汽車(1958/HK)と東風汽車集団(489/HK)がそろって2.4%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.6%ずつ下落した。充電電池・自動車メーカーのBYDに関しては、1〜9月期の業績伸び悩みと通期決算の減益見通しが嫌気されている。広州汽車集団の業績は悪化。純利益は前年同月比で36%減少した。
 半面、業績が改善した銘柄群の一角は物色される。生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.1%高と急伸した。同社の1〜9月期業績は、利益が3倍に膨らんでいる。このほか増益決算を明らかにした銘柄群では、大連港(2880/HK)が1.0%高、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が0.9%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)と中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)がそろって0.6%高などと上昇した。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.44%安の2941.25ポイントで前場の取引を終えた。消費関連株が安い。自動車株、医薬品株、メディア関連株、不動産株、素材株、インフラ関連株なども売られた。半面、銀行・保険株は高い。半導体株の一角も買われた。



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