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2019/10/28 13:36

香港前場:ハンセン1.2%高で反発、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け28日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比316.43ポイント(1.19%)高の26983.82ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が103.46ポイント(0.99%)高の10569.76ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は447億2700万香港ドルにやや拡大している(25日前場は367億7700万香港ドル)。
 米中通商協議の前進で投資家心理が上向く。米中は通商問題で閣僚級の電話協議を25日に開催。米通商代表部(USTR)は同日、「第1段階」通商合意の部分成立に近づいていると発表した。中国商務部も26日、「一部の分野で実務的な調整が完了した」と公表。近いうちに閣僚級の電話協議を再度行う方針も明らかにした。また、主要企業の1〜9月期決算発表が進むなか、業績動向を手がかりにした物色も活発化している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)と民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)がそろって4.2%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.7%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.3%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が2.2%高と上げが目立った。AIAについては、7〜9月期の新契約価値が小幅ながらプラス成長したことが好感されている。 
 セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が11.9%、広州汽車集団(2238/HK)が4.3%、東風汽車集団(489/HK)が3.3%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.7%ずつ上昇した。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車に関しては、通期決算に対する期待が高まっている。同社の1〜9月期決算は25.7%減益だったものの、足元の7〜9月期では506.8%増益と業績が大幅に回復した。
 本土系金融セクターも買われる。中国農業銀行(1288/HK)が1.6%高、招商銀行(3968/HK)が1.5%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.4%高、中国人民財産保険(2328/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって1.8%高と値を上げた。中国工商銀行と中国農業銀行は先週末、それぞれ1〜9月期決算を発表し、増益と不良債権比率の改善を明らかにしている。
 このほか、中国スマートフォン大手メーカーの小米集団(1810/HK)が1.9%高、飲食店レビューとデリバリー事業の美団点評(3690/HK)が6.8%高で引けた。本日付で本土・香港間の株式相互取引対象リストに組み入れられている。本土マネーの流入が期待された。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.72%高の2976.22ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。保険・証券株、自動車株、消費関連株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株なども買われた。


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