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2019/05/27 17:39

香港大引:ハンセン0.2%安で反落、中国旺旺2.6%下落 無料記事

 週明け27日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比65.84ポイント(0.24%)安の27288.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が42.78ポイント(0.41%)安の10402.76ポイントとそろって反落した。売買代金は738億8200万香港ドルとなっている(24日は760億700万香港ドル)。
 中国景気の先行き不安がくすぶる流れ。全国工業企業の利益総額は今年4月、前年同月比3.7%減の5153億9000万人民元(約8兆1930億円)に縮小し、2カ月ぶりのマイナス成長に転落した。中国通信機器メーカー大手の華為技術(ファーウェイ)を巡る警戒感も再び意識される。外電報道などによれば、Wi-Fi規格団体の「Wi-Fiアライアンス」はこのほど、華為が同団体の活動に参加することを一時的に停止した(会員資格は保留)。また、英国の消費者の間で、華為製品を敬遠する動きが急速に拡大中とも伝えられている。ただ、大きく売り込む動きはみられない。本土株の上げ幅拡大をにらみながら、香港の各指数は引けにかけて下げ幅を縮小させた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.6%安、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が2.5%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が1.8%安と下げが目立った。
 業種別では、ゼネコンやセメント、建機のインフラ関連がさえない。中国鉄建(1186/HK)が2.2%安、中国交通建設(1800/HK)が1.6%安、華潤水泥HD(1313/HK)が2.8%安、安徽海螺水泥(914/HK)が1.8%安、中国龍工HD(3339/HK)が1.3%安で引けた。
 半面、中国の発電セクターはしっかり。華潤電力HD(836/HK)が4.6%高、華能国際電力(902/HK)が4.3%高、華電国際電力(1071/HK)が3.7%高、大唐国際発電(991/HK)が2.2%高とそろって続伸した。燃料炭相場の下落基調を引き続き材料視。コスト減による業績改善が期待された。
 5G関連の銘柄群も物色される。通信設備の京信通信系統HD(2342/HK)が3.3%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.0%高、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が4.8%高と値を上げた。「各地方政府が5G通信の普及策を提出するなか、5G基地局の設置は今後加速する見通し」と報じられている。
 他の個別株動向では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が10.1%高と急伸。同社は24日引け後、米ニューヨーク証券取引所に米国預託証券(ADR)の上場廃止を申請する方針を明らかにした。上場維持コストの削減が意識されている。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.38%高の2892.38ポイントで取引を終えた。証券株とハイテク株が高い。軍需関連株、発電株、インフラ関連株、運輸株、素材株、医薬品株、不動産株、消費関連株、自動車株などもしっかり。前場に弱含みだった銀行・保険株も後場買われた。


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