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2019/09/10 13:23

香港前場:ハンセン0.1%高で反発、上海総合は0.4%下落 無料記事

 10日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比22.18ポイント(0.08%)高の26703.58ポイントと反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は3.50ポイント(0.03%)安の10413.89ポイントと小幅に続落した。半日の売買代金は412億3800万香港ドルとなっている(9日前場は406億2900万香港ドル)。
 米中通商協議の進展期待が強まる流れ。10月にワシントンで再開される閣僚級の貿易協議に関連し、ムニューシン米財務長官は9日、「これまでの協議で前進してきた」と米メディアのインタビューに答えた。昨夜のNYダウが4日続伸し、約1カ月ぶりの高値を付けたことも好感されている。ただ、上値は限定的。中国・香港の景気先行き不安が投資家心理の重しとなっている。香港では、今年8月のインバウンド客が前年同月比で40%近く減少したことが明らかにされた。中国では、同月の米ドル建て輸出が予想に反して縮小している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が5.5%高と急伸。同社は9日引け後、同業の中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)と第5世代(5G)移動通信のアクセスネットワークを共同構築・共有することで枠組み合意に達したと発表した。支出削減効果が1社当たり約2000億人民元(約3兆円)に上るとの見通しも示されている。中国電信も3.6%高と買われた。
 業種別では、石油や石炭のエネルギー関連が高い。中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.8%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.4%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.3%、中国中煤能源(1898/HK)が2.2%、エン州煤業(1171/HK)が0.9%ずつ上昇した。
 半面、5Gネットワークや半導体関連は安い。京信通信系統HD(2342/HK)が4.1%、長飛光繊光纜(6869/HK)が3.4%、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.7%、中国鉄塔(788/HK)が1.6%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.5%、華虹半導体(1347/HK)が2.3%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.1%ずつ下落した。
 本土マーケットは7日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.36%安の3013.71ポイントで前場の取引を終えた。銀行・保険株が下げを主導する。ハイテク株、自動車株、不動産株、消費関連株、資源・素材株なども売られた。半面、医薬品株は高い。メディア関連株、農業関連株もしっかり。


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