/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/02/24 13:28

香港前場:ハンセン1.5%安で3日続落、上海総合は0.3%下落 無料記事

 週明け24日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比404.97ポイント(1.48%)安の26903.84ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も190.76ポイント(1.77%)安の10600.08ポイントと続落した。半日の売買代金は700億6900万香港ドルに拡大している(21日の前場は538億5900万香港ドル)。
 景気減速懸念が強まる流れ。中国商務部・外貿司の李興乾司長は21日の記者会見で、輸出入の伸びが今年1〜2月に大幅に鈍化するとの見通しを示した。ウイルス感染が日本や韓国などで拡大するなか、世界的なサプライチェーンの混乱も警戒されている。国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国の2020年の国内総生産(GDP)成長率予想を5.6%に下方修正したことを明らかにした。
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)がそろって3.6%安、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.5%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が3.4%安と下げが目立っている。中国旺旺は21日引け後、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年2月(春節以降)から年度末である3月の経営、財務活動にマイナス影響が発生すると報告した。
 セクター別では、空運・海運が安い。中国国際航空(753/HK)が6.1%、中国東方航空(670/HK)と中国南方航空(1055/HK)がそろって4.4%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.4%、太平洋航運集団(2343/HK)が2.2%、中遠海運HD(1919/HK)が2.1%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。合景泰富集団HD(1813/HK)が3.2%安、中国恒大集団(3333/HK)が2.8%安、万科企業(2202/HK)が2.6%安、広州富力地産(2777/HK)が2.2%安、雅居楽集団(3383/HK)が1.8%安と値を下げた。
 レジャー関連の銘柄も売られる。上記したカジノのほか、ホテル大手チェーンの上海錦江国際酒店集団(2006/HK)が4.9%安、旅行予約サイトの同程芸龍HD(780/HK)が4.4%安、オンライン映画チケット販売の猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が3.5%安、アリババ傘下で映画制作会社の阿里巴巴影業(アリババ・ピクチャーズ:1060/HK)が3.4%安で引けた。
 半面、5世代(5G)ネットワーク関連銘柄は物色される。通信機器・設備メーカーの中興通訊(ZTE:763/HK)が8.6%高、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が3.8%高、光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)が3.0%高、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が2.7%高、通信設備メーカーの京信通信系統HD(2342/HK)が1.6%高と値を上げた。工業情報化部は5G発展の方針を改めて強調している。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.34%安の3029.23ポイントで前場の取引を終えた。金融や石油の大型株が下げを主導する。消費関連株、不動産株、運輸株、防衛関連株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。通信関連株、産金株、建材株、医薬品株の一角も買われた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース