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2019/07/05 17:31

香港大引:ハンセン0.1%安で3日続落、吉利汽車6.4%下落 無料記事

 5日の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比20.94ポイント(0.07%)安の28774.83ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が18.29ポイント(0.17%)安の10895.10ポイントとそろって3日続落した。売買代金は562億2200万香港ドルに縮小している(4日は724億3400万香港ドル)。
 米中貿易問題の不透明感がくすぶる流れ。中国商務部は4日、「通商合意に達するためには、米国はこれまでに課した関税を撤廃しなければならない」との認識を示した。米中の交渉担当者は来週、北京で協議を再開するが、合意までのハードルは高いとみられている。貿易摩擦を背景に、中国景気が減速するとの不安が残っていることも重し。また、米国で日本時間今夜、6月の米雇用統計が公表されることも、投資家の様子見ムードを強めさせている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.4%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が2.5%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.6%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が1.4%安と下げが目立った。吉利汽車に関しては、大手ブローカーの評価引き下げが逆風。シティグループは最新リポートで、吉利汽車の目標株価を16.40→9.30香港ドルに43%下方修正し、投資判断も「中立」→「売り」に引き下げた。「製品ライフサイクルの黄金期は過ぎ去った」と指摘したほか、コストの増加や投資回収率の低下を懸念している。
 業種別では、半導体や5Gネットワークなどハイテク関連がさえない。華虹半導体(1347/HK)が3.0%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.4%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.3%安、中国鉄塔(788/HK)が1.8%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.3%安で引けた。
 半面、食品飲料や小売など消費関連セクターはしっかり。康師傅HD(ティンイー:322/HK)が3.7%高、統一企業中国HD(220/HK)が2.8%高、万洲国際(WHグループ:288/HK)が0.9%高、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が3.1%高、国美零售HD(493/HK)が2.4%高と上昇した。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%高の3011.06ポイントで取引を終えた。医薬品株が高い。消費関連株、海運・港湾株、自動車株、ハイテク株、保険株も買われた。半面、不動産株は安い。航空・防衛関連株、インフラ関連株の一角、銀行・証券株も軟調に推移した。


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