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2019/08/27 13:34

香港前場:ハンセン0.1%高で反発、上海総合は1.7%上昇 無料記事

 27日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比26.81ポイント(0.10%)高の25707.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が25.79ポイント(0.26%)高の10039.30ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は397億1400万香港ドルに縮小している(26日前場は566億6100万香港ドル)。
 米中通商交渉の進展期待が強まる流れ。G7首脳会議で訪問したフランスでトランプ米大統領は26日、「中国側から通商協議再開の申し入れがあった。交渉を再開する」と述べた。中国で通商問題を担当する劉鶴副首相はこれより先、「貿易戦争のエスカレートには断固として反対する。冷静な協議を通じ、問題を解決する方針だ」と発言している。ただ、香港情勢の不透明感がくすぶるなかで上値は限定的。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は27日、「デモによる暴力行為には我慢の限界がある」と警告した。反政府デモは先週末に再び過激化し、25日夜には香港警察が初めて威嚇発砲している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパーの碧桂園HD(2007/HK)が4.6%高、中国乳業大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.4%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.2%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.1%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が2.7%高と上げが目立った。
 業種別では、港湾・海運が高い。廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が5.4%、天津港発展HD(3382/HK)が2.9%、招商局港口HD(144/HK)が1.7%、中遠海運港口(1199/HK)が1.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.9%、中遠海運HD(1919/HK)が1.8%ずつ上昇した。港湾株に関しては、中国の自由貿易試験区(FTZ)がこれまでの12カ所から18カ所に拡充されることも支援材料。中国国務院が26日に正式発表した。
 ゼネコンや建機、セメントのインフラ建設セクターも物色される。中国建築国際集団(3311/HK)が3.3%高、中国中鉄(390/HK)が3.1%高、中国交通建設(1800/HK)が2.7%高、中国鉄建(1186/HK)が1.9%高、中聯重科(1157/HK)が1.5%高、中国建材(3323/HK)が2.1%高と値を上げた。
 中国証券セクターもしっかり。中国銀河証券(6881/HK)が2.7%高、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.6%高、海通証券(6837/HK)が2.4%高、国泰君安証券(2611/HK)が2.2%高、中信証券(6030/HK)が2.0%高で引けた。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.68%高の2911.62ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。金融株、自動車株、消費関連株、運輸株、インフラ関連株、不動産株、医薬品株、資源・素材株など幅広く買われた。



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