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2019/07/12 16:45

香港前場:ハンセン0.5%高で3日続伸、上海総合も0.5%上昇 無料記事

 12日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比142.66ポイント(0.50%)高の28574.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が60.92ポイント(0.56%)高の10844.93ポイントとそろって3日続伸した。半日の売買代金は337億9600万香港ドルとなっている(11日前場は381億6000万香港ドル)。
 世界的な金融緩和の期待が追い風。米国の金融当局者は、7月の大幅利下げを相次ぎ容認する発言をしている。中国ではデフレ懸念の再燃を背景に、市場関係者の一部が「中国人民銀行(中央銀行)による政策金利引き下げの可能性が高まった」と指摘する状況だ。ただ、上値は限定的。中国指標の発表を前に、様子見ムードも漂った。本日は6月の中国貿易統計が発表される。また、週明け15日には、4〜6月期GDP成長率や6月の経済統計(小売売上高、鉱工業生産など)が集中して公表される予定だ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)とマカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)がそろって1.8%高、本土大手行の中国建設銀行(939/HK)が1.6%高、香港不動産デベロッパー大手の信和置業(83/HK)が1.5%高と上げが目立った。
 業種別では、中国の保険・銀行がしっかり。上述した中国人寿保険、中国建設銀行のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.1%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.8%高、招商銀行(3968/HK)が2.0%高、中国銀行(3988/HK)が0.9%高と上昇した。
 中国の不動産セクターも高い。龍湖集団HD(960/HK)が3.1%、中国金茂HD(817/HK)が2.3%、万科企業(2202/HK)が1.5%、保利置業集団(119/HK)が1.4%、華潤置地(1109/HK)が1.3%ずつ値を上げた。龍湖集団は上場来高値を更新している。
 他の個別株動向では、肥料販売で中国最大手の中化化肥HD(サイノフェルト:297/HK)が2.2%高と買われた。6月中間期の35〜55%増益見通しが好感されている。
 半面、化粧品販売店をチェーン展開する莎莎国際HD(ササ・インターナショナル・ホールディングス:178/HK)は1.3%安。4〜6月期の売上高が前年同期比で11%減少したことが嫌気された。マイナス成長は3四半期連続で、減収率は前四半期の7.2%から拡大している。6月の2週目以降に、香港で「逃亡犯条例」改正案を巡る大規模なデモが発生し、一部店舗の売り上げを押し下げた。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%高の2931.12ポイントで前場の取引を終えた。金融株が上げを主導。不動産株、インフラ関連株、医薬品株、発電株、海運株、食品・飲料株、ハイテク株なども買われた。半面、自動車株は安い。非鉄や鉄鋼、産金の資源株も売られた。


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