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2019/05/28 13:42

香港前場:ハンセン0.5%高で反発、上海総合は0.9%上昇 無料記事

 28日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比134.89ポイント(0.49%)高の27422.98ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.65ポイント(0.53%)高の10458.41ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は404億5200万香港ドルとなっている(27日前場は404億8900万香港ドル)。
 本土株高が支え。中国景気の先行き不安がくすぶるなか売り先行したものの、下値は固く、本土株の上げ幅拡大をにらみながら、香港の各指数もプラスに転じた。米中貿易戦争が長期化するとの見方が強まるなか、貿易摩擦による景気悪化を避けるため、間もなく中国当局は一段の景気テコ入れ策を打ち出す――との観測が流れている。中国財政部が27日公表した1〜4月利益は前年同期比で12.6%増にとどまり、1〜3月の15.6%増を下回った。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカー大手の吉利汽車HD(175/HK)が6.1%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)と光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって3.7%高と上げが目立った。そのほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.6%高と9日ぶりに反発。時価総額上位の本土金融株も買われた。
 業種別では、自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、広州汽車集団(2238/HK)が6.8%、北京汽車(1958/HK)が5.3%、長城汽車(2333/HK)が5.2%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.3%、東風汽車集団(489/HK)が1.9%ずつ上昇した。販売鈍化の不安がやや後退。吉利汽車の桂生悦CEO(最高経営責任者)は27日の株主総会で、今年上半期の新車販売が厳しい情勢にあることを認めた上で、年後半の回復には期待がもてると説明している。また、当局が業界支援策を打ち出す可能性にも言及した。
 レアアース・非鉄、セメントなど素材セクターも物色される。中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が11.8%高、中国アルミ(2600/HK)が3.7%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)と江西銅業(358/HK)がそろって2.5%高、中国建材(3323/HK)が3.7%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が2.7%高で引けた。中国稀土に関しては、米国との通商交渉カードとして、中国依存度の高いレアアースを中国側が利用する可能性などが指摘されている。
 半導体や5Gネットワーク関連の銘柄群もしっかり。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.1%高、華虹半導体(1347/HK)が1.4%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.5%高、京信通信系統HD(2342/HK)が1.3%高、中国通信服務(552/HK)が2.1%高、中国鉄塔(788/HK)が2.3%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.89%高の2918.13ポイントで前場の取引を終えた。自動車株が急伸。消費関連株、不動産株、医薬品株、運輸関連株、資源・素材株、金融株なども値上がりした。


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