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2019/08/15 13:33

香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は0.6%下落 無料記事

 15日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比42.59ポイント(0.17%)安の25259.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も25.20ポイント(0.26%)安の9840.98ポイントとそろって反落した。半日の売買代金は548億6200万香港ドルにやや拡大している(14日前場は455億4400万香港ドル)。
 世界景気の減速が意識される流れ。中国経済指標の下振れに続き、ドイツの4〜6月期GDPが3四半期ぶりのマイナス成長に転落した。米国では、住宅バブル崩壊が始まった2007年以来、2年債と10年債の利回りが初めて逆転。景気後退の前兆とみなされる「逆イールド」(長短金利の逆転)の発生などを受け、昨夜の米株は急落した。香港でもその流れを継いでいる。ただ、下値は限定的。ハンセン指数は心理的節目の25000台を割り込んで取引開始するなか、目先の値ごろ感が着目された(指数は一時プラス)。
 ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.9%安、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.6%安、金融大手グループのHSBC(5/HK)が3.0%安、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.9%安と下げが目立った。テンセントは14日引け後に4〜6月期決算を報告。売上高が市場予想を下回るなか、通期業績に対する不安も強まっている。
 業種別では、港湾・海運がさえない。中遠海運港口(1199/HK)が1.7%安、招商局港口HD(144/HK)が1.0%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%安、中遠海運HD(1919/HK)が1.5%安、太平洋航運集団(2343/HK)が1.4%安で引けた。
 半面、香港拠点の銘柄群は物色される。新世界発展(17/HK)が5.0%高、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.9%高、香港鉄路(MTR:66/HK)が2.7%高、信和置業(83/HK)が2.4%高、新鴻基地産発展(16/HK)が2.1%高、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.6%高と値を上げた。香港の大手不動産会社が加盟する香港地産建設商会(REDA)は13日、「暴力行為を非難する声明」を会員企業41社の連名で発表している。香港の混乱は徐々に収束すると期待された。
 通信キャリア各社もしっかり。中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が6.8%、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が3.5%、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が3.0%ずつ上昇した。中国聯通に関しては、中間決算の2割増益が好感されている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.62%安の2791.60ポイントで前場の取引を終えた。インフラ関連株が安い。運輸株、ハイテク株、消費関連株、証券株なども売られた。半面、医薬品株は高い。産金株、不動産株の一角も買われた。


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