/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/08/05 13:32

香港前場:ハンセン2.9%安で4日続落、上海総合は0.8%下落 無料記事

 週明け5日前場の香港マーケットは大幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比777.86ポイント(2.89%)安の26140.72ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が274.67ポイント(2.65%)安の10073.96ポイントとそろって4日続落した。ハンセン指数は今年1月8日以来の安値水準に落ち込んでいる。半日の売買代金は533億5200万香港ドルにやや縮小した(2日前場は644億600万香港ドル)。
 香港域内の社会混乱を懸念。「逃亡犯条例」改正案をきっかけとするデモが続く香港で5日、大規模なストライキが決行された。幅広い業種に広がり、香港国際航空では、香港フラッグキャリアの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)など170便余りが欠航している。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は緊急記者会見に臨んだものの、反対派の不信感は払しょくされていない。
 人民元安の動きもネガティブ。人民元のオフショア市場では5日朝方、対米ドルが節目の7人民元を突破し、過去最安値を更新した。米中の貿易摩擦がさらに激化するとの懸念から、人民元の先安感が強まっている。トランプ米大統領による対中制裁関税の「第4弾」発動表明を受け、中国外交部は2日、「相応の対抗措置を取らざるを得ない」と報復の可能性を示唆。また、「中国政府は国有企業に対し、米産農産物の輸入停止を要請した」との関係者情報も流れた。
 ハンセン指数の構成銘柄は全面安。新鴻基地産発展(16/HK)が4.9%安、中銀香港(2388/HK)と長江実業集団(1113/HK)がそろって4.5%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が4.4%安と値下がり率上位に並んだ。
 業種別では、空運や海運、鉄道、物流など運輸関連が安い。上述した国泰航空が4.1%、中国国際航空(753/HK)と中国南方航空(1055/HK)、中国東方航空(670/HK)がそろって5.3%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が6.1%、太平洋航運集団(2343/HK)が5.1%、香港鉄路(MTR:66/HK)が3.6%、広深鉄路(525/HK)が3.5%、深セン国際HD(152/HK)が3.4%ずつ値を下げた。
 マカオ・カジノ銘柄も急落。新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が4.8%安、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.5%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.4%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.3%安、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.9%安で引けた。
 本土マーケットも4日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.81%安の2844.47ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。運輸株、資源・素材株、不動産株、医薬品株、消費関連株なども売られた。半面、産金株は高い。航空・防衛関連株、農業関連株も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース