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2019/11/14 13:27

香港前場:ハンセン0.9%安で続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 14日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比245.22ポイント(0.92%)安の26326.24ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.05ポイント(0.90%)安の10424.07ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は393億1400万香港ドルとなっている(13日前場は435億5100万香港ドル)。
 米中協議と香港情勢の不透明感が続くなかで投資家心理が悪化する流れ。米中通商協議を巡っては、米メディアは13日、「農産物購入の数値目標を合意文書に盛り込むことに中国は難色を示し、部分合意の障害になっている」などと報じた。香港では抗議デモによる交通網混乱などにより、本日は小中高と幼稚園がすべて休校、休園となっている。15日の休校も決めた。13日夜、頭部に警察催涙弾が直撃した15歳の少年は病院に緊急搬送され、意識不明の重篤な状態。市民と警察の対立が一段と激しさを増している。
 中国景気の先行きも不安視。取引時間中に公表された10月経済指標では、1〜10月の固定資産投資が前年同期比5.2%増にとどまり、記録が確認できる1998年以降で過去最低を記録した。指数は指標発表後に下げ幅を広げている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.7%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が2.3%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.0%安と下げが目立った。テンセントに関しては、7〜9月期決算が13%減益と低迷し、3四半期ぶりの減益に落ち込んだことが嫌気されている。このほか香港系の金融株や不動産株も続落した。
 業種別では、食品・飲料や家電など消費関連が安い。上記した中国蒙牛乳業のほか、中国旺旺HD(151/HK)が1.1%、TCL電子HD(1070/HK)が2.4%、海信家電集団(921/HK)が1.7%、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.4%ずつ値を下げた。10月の中国小売売上高は、伸び率が予想を下回り、4月に付けた今年最低水準に面あわせしている。
 海運・港湾セクターもさえない。中遠海運HD(1919/HK)が1.7%安、太平洋航運集団(2343/HK)が1.2%安、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が2.8%安、中遠海運港口(1199/HK)が2.6%安、天津港発展HD(3382/HK)が1.4%安で引けた。
 中国保険セクターも売られる。新華人寿保険(1336/HK)が2.6%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.9%安、中国太平保険HD(966/HK)が1.7%安、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が1.3%安、中国人寿保険(2628/HK)が1.2%安と下落した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%高の2907.23ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が高い。ハイテク株、インフラ関連株、自動車株の一角なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。公益株、不動産株の一角も売られた。



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