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2019/09/16 17:31

香港大引:ハンセン0.8%安で小反落、恒安国際集団3.9%下落 無料記事

 週明け16日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比228.14ポイント(0.83%)安の27124.55ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が59.50ポイント(0.56%)安の10628.25ポイントと4日ぶりに反落した。売買代金は813億8100万香港ドルに拡大している(13日は576億7900万香港ドル)。
 内外情勢に不透明感。サウジアラビアで14日、石油施設2カ所がドローン攻撃により炎上し、同国の石油日産能力の半分が生産を停止した。サウジと対立するイエメンの反政府組織「フーシ派」が犯行声明を出すなか、ポンペオ米国務長官は「(米国と対立する)イランが関与している」とツイッターに投稿している。また香港では、「逃亡犯条例」改正案を巡る反政府デモが週末も行われ、暴徒化した一部の参加者が政府本部庁舎に火炎瓶を投げ込むなど混乱が続く状況だ。中国景気の減速懸念も強まる。取引時間中に公表された8月の各種経済指標では、鉱工業生産や小売売上高の伸びが予想に反して前月実績を下回った。
 ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.9%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.1%安、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が2.4%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)がそろって2.3%安と下げが目立った。時価総額上位の金融やネット関連も軒並み売られている。
 業種別では、空運・海運が安い。中国東方航空(670/HK)が5.2%、中国国際航空(753/HK)が4.6%、中国南方航空(1055/HK)が3.9%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.4%、中遠海運HD(1919/HK)が1.3%ずつ下落した。原油高による燃油コストの上昇が懸念されている。
 半面、エネルギー関連の銘柄群は物色される。石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が7.4%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.2%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%高、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が3.1%高、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.3%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、取引再開した自動車取引サイト運営などの易キン集団(イーシン・グループ:2858/HK)が24.0%高と急騰。同社の親会社、易車(BITA/NYSE)に対し、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と投資会社のハマー・キャピタルが共同で買収提案を行ったことが刺激材料となった。
 一方、中秋節連休明けの本土マーケットは小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の3030.75ポイントで取引を終えた。金融株が安い。消費関連株、運輸株、インフラ関連株、航空・防衛関連株、不動産株の一角も売られている。半面、石油関連株は高い。大手の中国石油天然気(601857/SH)が3.5%上昇した。ハイテク株、メディア関連株、発電やガスの公益株、医薬品株なども買われている。


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