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2019/09/20 13:27

香港前場:ハンセン0.03%高で5日ぶり反発、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 20日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比8.16ポイント(0.03%)高の26477.11ポイントと小幅ながら5日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は2.01ポイント(0.02%)安の10383.34ポイントと5日続落した。半日の売買代金は400億1700万香港ドルとなっている(19日前場は388億2400万香港ドル)。
 中国の景気下支えスタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、毎月20日に発表する新たな指標金利「ローンプライムレート(LPR)」について、1年物を前月の4.25%から4.20%に引き下げると発表した。また、ハンセン指数は足元で、香港関連などが主導し急ピッチに下落。約2週ぶりの安値水準に落ち込んだこともあり、値ごろ感も着目された。
 ただ、上値は重い。米中通商協議を巡っては、一部で懸念する声が上がっている。トランプ米政権のアドバイザーを務めるピルズベリー氏は19日、香港英字紙のインタビューに対し、「通商交渉の進展次第では、対中関税を50%、または100%の大幅引き上げもあり得る」と述べた。米中両政府は19〜20日にかけた2日間、貿易問題を巡る次官級協議をワシントンで開催する。
 ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)と香港発電大手の中電HD(2/HK)がそろって2.1%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が1.6%高と上げが目立った。香港不動産に関しては、長江実業集団(1113/HK)の新築物件が即日完売したと伝わったことを材料視。業界の先行き不安がやや後退している。長江実業株も0.6%高と買われた。
 セクター別では、ゼネコンや車両製造、建機などインフラ関連が高い。中国交通建設(1800/HK)が6.0%、中国中鉄(390/HK)が2.8%、中国鉄建(1186/HK)が2.2%、中国中車(CRRC:1766/HK)が1.6%、中聯重科(1157/HK)が1.1%ずつ上昇した。中国政府は交通インフラ投資を強力に推し進める方針を示している。
 半導体セクターもしっかり。華虹半導体(1347/HK)が4.5%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.3%高、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.5%高と値を上げた。
 半面、中国自動車セクターは安い。東風汽車集団(489/HK)が3.9%、長城汽車(2333/HK)が2.9%、華晨中国汽車HD(1114/HK)広州汽車集団(2238/HK)がそろって1.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.3%、吉利汽車HD(175/HK)が1.2%ずつ値を下げた。
 他の個別株動向では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.9%安の104.00香港ドルと急落。大株主による保有株の一部売却がネガティブ材料視された。筆頭株主の協栄有限公司、2位株主の富高集団有限公司が計3170万株を売り出す。1株当たりの売出価格は102.00香港ドル。前場の出来高は概算で3740万株に膨らみ、前日の166万株から急増している。
 本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3004.49ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株と医薬品株が高い。運輸株、インフラ関連株、食品・飲料株の一角も買われた。半面、自動車株は安い。メディア関連株、航空・防衛関連株、不動産株の一角も売られた。


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