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2019/09/03 17:34

香港大引:ハンセン0.4%安で続落、吉利汽車2.8%下落 無料記事

 3日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比98.70ポイント(0.39%)安の25527.85ポイントと続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.58ポイント(0.67%)安の10035.78ポイントと4日ぶりに反落した。売買代金は638億1500万香港ドルとなっている(2日は678億2300万香港ドル)。
 米中貿易問題の不透明感を嫌気。米メディアは2日、「米中の政府高官は、9月に予定する閣僚級通商協議の日程調整で難航している」と報じた。また、中国商務部は2日、トランプ米政権が1日付で約1100億米ドル相当の中国製品に対する追加関税を発動したことに関し、世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表。両国の対立は激化する一方だ。
 様子見ムードも漂う。今夜の米株市場は休場明けとなり、これまでに伝わった米中関連ニュースに対する反応を見極めたいとするスタンスも買いを手控えさせた。ただ、下値は限定的。中国の景気テコ入れ策に対する期待感は続いている。本土株高を支えに、指数はプラス圏に浮上する場面もあった。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.8%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.1%安、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.5%安、香港系不動産デベロッパーの恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)が1.4%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の自動車が安い。上記した吉利汽車のほか、東風汽車集団(489/HK)が4.3%、広州汽車集団(2238/HK)が3.2%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.4%、長城汽車(2333/HK)が1.8%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.5%ずつ下落した。国務院発展研究センター・市場経済研究所の副所長はフォーラムの席上で、自動車市場は今年3〜5%のマイナス成長に陥ると発言。業況悪化が改めて懸念された。
 半面、非鉄セクターの一角はしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.1%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.2%高とそろって続伸した。ニッケル大手の新疆新キン鉱業に関しては、市況高の思惑が引き続き手がかり。インドネシア政府は2日、「ニッケル鉱の輸出を来年1月1日から全面的に禁止する」と発表した。
 他の個別株動向では、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.2%高と値を上げた。自社株買い計画を明らかにしたことが好感される。同社は6月3日、株価が上場来安値を更新する中で自社株買いを実施した経緯がある。前日の相場では最安値を更新していた。
 一方、本土マーケットは小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%高の2930.15ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。インフラ関連株、発電株、素材株、銀行・証券株、メディア関連株なども買われた。半面、自動車株は安い。消費関連株、不動産株、医薬品株、空運株、保険株も売られた。


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