/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/10/14 17:29

香港大引:ハンセン0.8%高で3日続伸、万洲国際4.3%上昇 無料記事

 週明け14日の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比213.41ポイント(0.81%)高の26521.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.27ポイント(0.53%)高の10507.85ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は約3週ぶりの高値水準を回復している。売買代金は903億4700万香港ドルだった(11日は986億2400万香港ドル)。
 米中通商協議の「部分合意」を好感。ワシントンで11日まで開かれていた閣僚級の米中協議では、複数の項目で合意に達した。中国は米農産品の購入を拡大し、通貨政策の透明性を高める方針。知的財産権に関しても、一定の措置を講じるとした。米国は15日に予定していた中国製品に対する関税引き上げを先延ばしする。追加関税の応酬に歯止めがかかったことで、過度な景気悪化懸念もひとまず薄らいだ格好だ。
 一方、取引時間中に公表された今年9月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって下振れ。なかでも人民元建て輸出は0.7%減となり、予想外のマイナスに転じた。ただ、市場では悲観する動きは限定的。米中貿易戦争の休戦により、輸出入が回復すると期待されている。また、当局の景気テコ入れ策が強化されるとの思惑も高まった。
 ハンセン指数の構成銘柄では、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)とマカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)がそろって4.3%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)と電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)がそろって4.2%高と上げが目立った。
 業種別では、中国の銀行が高い。中国農業銀行(1288/HK)が1.6%、中国建設銀行(939/HK)が1.5%、中信銀行(CITICバンク:998/HK)と交通銀行(3328/HK)がそろって1.4%、交通銀行(3328/HK)が1.3%ずつ上昇した。
 小売やスポーツ用品など消費関連セクターも物色される。金鷹商貿集団(3308/HK)が3.7%高、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が3.2%高、北京京客隆商業集団(814/HK)が1.5%高、特歩国際(1368/HK)が4.3%高、李寧(2331/HK)が1.2%高で引けた。
 他の個別株動向では、タンカー輸送中国最大手の中遠海運能源運輸(1138/HK)が5.4%高と続伸(11日は10%高)。中東地域の地政学リスク浮上を背景に、タンカー運賃が更に高騰すると予測されている。イラン国営石油会社(NIOC)のタンカーが爆発・炎上した件について、イラン外務省はミサイル攻撃の可能性があると述べた。
 本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.15%高の3007.88ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引する。ハイテク株、運輸株、不動産株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株、医薬品株など幅広く買われた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース