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2019/07/09 13:32

香港前場:ハンセン0.8%安で5日続落、上海総合は0.6%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比225.47ポイント(0.80%)安の28106.22ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が81.99ポイント(0.76%)安の10643.21ポイントとそろって5日続落した。半日の売買代金は389億9900万香港ドルとなっている(8日前場は432億2000万香港ドル)。
 米中貿易問題を巡る不透明感がくすぶる状況。米国の交渉団は北京を今週訪問し通商協議に臨む――と伝えられているものの、具体的な日程はいまだに明らかとされていない。米中対立の激化が不安視されるなか、通商摩擦の長期化は避けられないと改めて悲観されている。米国防総省は8日、台湾に推定22億米ドル(約2390億円)相当の戦車・武器を売却する計画を承認したと発表した。中国側の反発は必至となっている。また、大幅利下げ期待の後退で昨夜の米株が売られたことや、この日の本土株続落も投資家心理の重しだ。
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.3%安と大幅に4日続落。同社が8日引け後、6月中間期の4割減益見通しを発表したことが嫌気された。これより先、大手ブローカーは「製品ライフサイクルの黄金期は過ぎ去った」などと指摘し、同社株の投資判断を引き下げている。このほか、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)とブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)がそろって3.2%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が2.6%安と下げが目立った。
 業種別では、中国の自動車が安い。上記した吉利汽車のほか、広州汽車集団(2238/HK)が4.6%、東風汽車集団(489/HK)が2.3%、長城汽車(2333/HK)が1.7%ずつ値を下げた。
 海運・空運セクターもさえない。中遠海運HD(1919/HK)が1.6%安、太平洋航運集団(2343/HK)と中遠海運能源運輸(1138/HK)がそろって1.4%安、中国東方航空(670/HK)が2.6%安、中国南方航空(1055/HK)が2.5%安、中国国際航空(753/HK)が2.3%安で引けた。
 5Gネットワークや半導体関連の銘柄群も売られる。中興通訊(ZTE:763/HK)が2.4%安、中国通信服務(552/HK)が2.1%安、京信通信系統HD(2342/HK)が1.8%安、華虹半導体(1347/HK)が4.0%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が1.8%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.7%安と下落した。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.57%安の2916.78ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。不動産株、資源・素材株、海運株、金融株なども売られた。半面、自動車株、食品・飲料株の一角は物色されている。


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