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2019/08/29 13:26

香港前場:ハンセン0.4%安で4日続落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 29日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比91.22ポイント(0.36%)安の25524.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.47ポイント(0.63%)安の9918.26ポイントとそろって4日続落した。半日の売買代金は403億5300万香港ドルとなっている(28日前場は427億200万香港ドル)。
 香港の政情不安が投資家心理の重し。香港のテレビ局は29日、中国人民解放軍の武装トラックが香港に入ってくる模様を放映した。中国国営メディアは「香港駐留部隊の定期交代に過ぎない」と伝えているものの、増員などが判明した場合は反政府派の反発が強まると懸念されている。人民元安の進行もネガティブ。中央銀行の中国人民銀行は朝方、人民元の対米ドル基準値を3日連続で元安水準に設定した(約11年5カ月ぶりの元安水準)。上海外国為替市場の対米ドル相場は、前日に続き元安方向で推移している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が5.8%安と急反落。同社の中間決算は3割増益だったものの、前日まで好決算の先回り買いが続いていただけに、利益確定の売りが先行した。そのほか、通信キャリア最大手の中国移動(941/HK)が2.2%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が1.8%安、香港大手行の中銀香港(2388/HK)が1.7%安と下げが目立っている。
 業種別では、中国の不動産が安い。中国恒大集団(3333/HK)が4.3%、融創中国HD(1918/HK)が2.9%、万科企業(2202/HK)が2.5%、広州富力地産(2777/HK)が2.3%、碧桂園HD(2007/HK)が1.2%ずつ下落した。金融当局が複数の銀行に対し、デベロッパー向け融資を3月末水準まで引き下げるよう窓口指導した――と伝わったことを嫌気している。中国恒大集団に関しては、中間期の52%減益も売り材料視された。
 半面、好業績銘柄の物色は続く。主要企業の決算報告が終盤に入るなか、増益決算を公表した銘柄群では、国有資産管理会社(AMC)の中国華融資産管理(2799/HK)が5.4%高、使い捨て医療器具大手の山東威高集団医用高分子製品(ウェイガオ・グループ・メディカル・ポリマー:1066/HK)が3.6%高、建設機械メーカー中国大手の中国龍工HD(3339/HK)が2.7%高、中国家電大手のTCL電子HD(TCLエレクトロニクス・ホールディングス:1070/HK)が1.5%高などと値を上げている。
 一方、本土マーケットは小幅ながら続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%安の2890.29ポイントで前場の取引を終えた。不動産株が安い。金融株、公益株、自動車株、医薬品株も売られた。半面、ハイテク株は高い。メディア関連株、海運株、消費関連株の一角も買われた。


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