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2019/11/08 13:36

香港前場:ハンセン0.4%安で7日ぶり反落、上海総合0.4%上昇 無料記事

 8日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比121.19ポイント(0.44%)安の27726.04ポイントと7日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.56ポイント(0.21%)安の10913.33ポイントと反落した。半日の売買代金は427億9800万香港ドルとなっている(7日前場は384億3800万香港ドル)。
 週末の香港デモを警戒。政府に対する抗議行動は3日までに22週連続となり、いまだ収束の兆しがみられていない。香港メディアは8日、反政府抗議活動で初の死者が出たと報道した。死亡した男性は、今月4日の抗議行動に参加していた科技大学大学生(22)で、警察が強制排除中にビルから転落し、病院に搬送されていたという。民主派と政府の対立が激化するとの警戒感が強まっている。米中貿易摩擦の緩和期待で指数は高寄りしたものの、程なくマイナスに転じた。
 一方、取引時間中に公表された今年10月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって上振れ。なかでも人民元建て輸出は2.1%増加し、予想外のプラス成長に回復した。
 ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が2.2%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)と不動産デベロッパー香港大手の恒基兆業地産(12/HK)がそろって2.1%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が1.9%安と下げが目立った。
 このほかにも香港銘柄が売られる。新世界発展(17/HK)が1.5%安、香港鉄路(MTR:66/HK)と電能実業(パワー・アセッツ・ホールディングス:6/HK)がそろって1.4%安、新鴻基地産発展(16/HK)が1.1%安で引けた。
 半面、海運・港湾セクターは物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.0%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.9%高、中遠海運港口(1199/HK)が1.9%高、招商局港口HD(144/HK)が1.8%高と値を上げた。
中国自動車セクターも高い。広州汽車集団(2238/HK)が5.4%、長城汽車(2333/HK)が3.8%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.7%、吉利汽車HD(175/HK)が2.6%、東風汽車集団(489/HK)が1.9%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.8%ずつ上昇した。充電電池・自動車メーカーの比亜迪に関しては、電気自動車(EV)の共同開発に向け、トヨタ自動車(7203/東証1部)と折半出資で合弁会社を設立すると発表したことも好感されている。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%高の2989.24ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が高い。保険・証券株、医薬品株、自動車株、消費関連株、海運株なども買われた。半面、銀行株は安い。エネルギー株の一角も売られた。



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