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2019/06/13 13:23

香港前場:ハンセン0.9%安で続落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 13日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比235.47ポイント(0.86%)安の27072.99ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が72.43ポイント(0.69%)安の10422.35ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は444億3200万香港ドルとなっている(12日前場は412億200万香港ドル)。
 投資家のリスク回避スタンスが続く。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案は「一国二制度」を揺るがすとして、香港中心部で大規模なデモが発生したことを引き続き売り材料視した。香港地下鉄を運営する香港鉄路(MTR:66/HK)は12日午後8時30分、警察の要請を受けて金鐘(アドミラルティ)駅を閉鎖。13日も引き続き閉鎖されている(日本時間午前10時時点)。立法会に隣接する香港政府総部も安全確保を理由に、13〜14日の庁舎閉鎖も決めた。
 中国景気の先行き不安もくすぶる。12日引け後に発表された金融統計では、国内金融機関の人民元建て新規融資が市場予想を下回った。一部のアナリストは、「実体経済の下押し圧力を示唆する」と分析している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が2.9%安、香港系不動産の恒隆地産(101/HK)が2.2%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.1%安と下げが目立った。
 業種別では、香港地盤の金融が安い。申万宏源香港(218/HK)が2.1%、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)と東亜銀行(23/HK)がそろって1.6%、渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が1.4%ずつ下落した。
 中国の自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が4.5%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.9%安、東風汽車集団(489/HK)が1.6%安、北京汽車(1958/HK)が1.5%安と値を下げた。新車販売の減速が引き続き嫌気されている。
 半面、好材料のでた銘柄群の一角はしっかり。「中国版ゆうちょ銀行」の中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)は0.7%高と反発した(一時1.8%高)。同社は12日引け後、上海A株市場への上場計画について、中国銀行保険監督管理委員会の承認を得たと報告している。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の2912.82ポイントで前場の取引を終えた。証券株が高い。ハイテク株、医薬品株、防衛関連株、発電株、食品・飲料株、不動産株の一角も買われた。半面、インフラ関連株、資源・素材株の一角は値下がりしている。



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