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2019/11/05 16:10

香港前場:ハンセン0.5%高で4日続伸、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 5日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比147.19ポイント(0.53%)高の27694.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が75.88ポイント(0.70%)高の10889.35ポイントとそろって4日続伸した。半日の売買代金は486億4700万香港ドルとなっている(4日前場は475億3400万香港ドル)。
 米中貿易摩擦の緩和期待が強まる流れ。米メディアは5日、「米政権が9月1日に導入した15%の対中追加関税について、ホワイトハウスは軽減の是非を検討」と報じている。また、習近平国家主席は5日の中国国際輸入博覧会(上海)開幕式で、輸入と関税引き下げに努力すると表明した。
 米中貿易協議を巡っては、通商交渉トップが1日夜に電話会談し、「協議は前進した」とする声明を両国がそれぞれ発表。米当局者は、月内に通商合意「第1段階」の文書署名が実施される可能性があるとの見方を示している。また、中国外交部の報道官は4日の定例会見で、「米中首脳会談の時期と場所について、習国家主席とトランプ米大統領は様々な方法で連絡をとっている」と述べた。
 ハンセン指数の構成銘柄では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が3.3%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.6%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が2.5%高と上げが目立った。
 業種別では、エネルギー関連が高い。上記した中国神華能源のほか、石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.1%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.8%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.3%、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(2883/HK)が2.2%ずつ値を上げた。原油高を好感。昨夜のWTI原油先物は続伸し、約1カ月ぶりの高値を一時回復している。「貿易摩擦激化で原油需要が伸び悩む」との警戒感が薄らいだ。
 中国自動車セクターもしっかり。広州汽車集団(2238/HK)が2.1%高、北京汽車(1958/HK)が1.9%高、東風汽車集団(489/HK)が1.7%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.6%高で引けた。
 半面、香港経済の先行き不安が続くなか、香港銘柄の一角は逆行安。民主化デモが長期化し、香港では商業施設の不振が鮮明化している。九龍倉置業地産投資(1997/HK)傘下の大型商業施設「海港城(ハーバー・シティ)」では、第3四半期(7〜9月)のテナント売上高が前年同期比で35%減少し、過去最低水準に落ち込んだ。九龍倉置業地産投資は1.0%安、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)は1.6%安と下げている。香港の各指数は朝方、マイナス圏で推移する場面もみられた。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%高の2995.66ポイントで前場の取引を終えた。金融株が上げを主導する。食品・飲料株、自動車株、ハイテク株、エネルギー株、不動産株なども買われた。



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