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2019/06/03 17:50

香港大引:ハンセン0.03%安で4日続落、通信セクターは逆行高 無料記事

 週明け3日の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比7.23ポイント(0.03%)安の26893.86ポイントと4日続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は43.47ポイント(0.42%)高の10430.64ポイントと反発した。売買代金は827億1800万香港ドルとなっている(5月31日は841億9700万香港ドル)。
 米中対立の激化が警戒される流れ。中国政府は2日、米中通商交渉に関する報告書を公表し、「協議中断の全責任は米国側にある」と非難している。これに先立つ5月31日、中国商務部は国内企業の権利を害する外国企業などを対象とした「信頼できない実体リスト」を作成する方針を明らかにした。米中貿易問題を巡っては、中国政府は1日午前0時(現地時間)、米制裁関税に対する報復関税を予定通り発動。トランプ米政権は次の一手として、約3000億米ドル(約33兆円)相当の中国製品に追加関税を課す構えだ。ただ、下値は限定的。米中貿易摩擦の激化による景気悪化を避けるため、中国当局はさらなる景気刺激策を打ち出すとの観測が強まっている。この日の本土A株市場で、主力の大型金融株などが逆行高したことも買い安心感を誘った。
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの下げが目立つ。金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が3.4%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.2%安で引けた。5月カジノ収入は予想を上回る伸びを示したものの、米中貿易摩擦の長期化など不透明要素も多く、6月以降は低迷するとの見方が広がっている。
 業種別では、香港拠点の金融関連がさえない。HSBC(5/HK)が1.2%、香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が1.1%、中銀香港(2388/HK)が0.7%、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が0.6%ずつ下落した。生命保険業務アジア大手のAIAグループ(1299/HK)も1.6%安と売られている。
 半面、キャリアや設備・工事、基地局などの通信関連は高い。中国電信(728/HK)が3.3%、中国移動(941/HK)が2.9%、中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が1.7%、京信通信系統HD(2342/HK)が10.1%、中興通訊(ZTE:763/HK)が8.2%中国通信服務(552/HK)が5.6%、中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)が4.0%ずつ上昇した。このほか、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.8%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.3%高と買われている。「中国の工業情報化部は5Gサービスの商用ライセンスを近く発給する」などと報じられた。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.30%安の2890.08ポイントで取引を終えた。非鉄・レアアースがさえない。半導体株、医薬品株、インフラ関連株、不動産株、海運株なども売られている。半面、時価総額上位の金融株はしっかり。空運株、自動車株、食品・飲料株も買われた。


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