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2019/08/12 13:24

香港前場:ハンセン0.01%高で小反発、上海総合は0.7%上昇 無料記事

 週明け12日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比2.49ポイント(0.01%)高の25941.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が52.72ポイント(0.53%)高の10046.56ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は313億8900万香港ドルとなっている(9日前場は391億6200万香港ドル)。
 通貨安を巡る米中対立の警戒感がやや後退。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を7.0211人民元と8営業日連続で元安方向に設定したが、市場予想の中央値(7.029人民元)ほど元安ではなかった。人民銀の資金供給もプラス。人民銀は12日、リバースレポを通じ300億人民元の資金を市中に供給した。もっとも、上値は限定的。香港域内の社会混乱が依然として不安視されている。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に端を発したデモは、先週末も実施された(週末のデモは10週連続)。
 ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)がそろって2.7%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が2.6%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が1.5%高と上げが目立った。舜宇光学科技に関しては、今年7月のスマートフォン(スマホ)用レンズ出荷数が前年同月比23%増となり、増加率が前月(15.9%)から加速したことを好感している。
 業種別では、中国の証券が高い。中信証券(6030/HK)が2.7%、華泰証券(HTSC:6886/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって2.1%、国泰君安証券(2611/HK)が1.4%、中国銀河証券(6881/HK)が1.1%ずつ上昇した。
 製造や販売の家電セクターも物色される。海信家電集団(921/HK)が4.5%高、TCL電子HD(1070/HK)が3.7%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が2.2%高、国美零售HD(493/HK)が1.4%高と値を上げた。
 半面、香港に拠点を置く銘柄群はさえない。太古(A)(スワイヤ・パシフィック(A):19/HK)が5.3%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が2.0%安、新鴻基地産発展(16/HK)が1.1%安、恒隆地産(101/HK)が0.9%安で引けた。金融大手グループのHSBC(5/HK)も1.5%安と下げている。
 このほか、悪材料が浮上した銘柄群の一角も売られた。香港の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)は4.4%安と急落。中国民用航空局は9日、同社に対し、違法なデモ活動に参加した従業員の中国本土便への乗務を10日付で禁止すると通告した。不動産デベロッパー大手の中国恒大集団(3333/HK)は1.4%安。同社は9日引け後、6月中間期の減益見通しを明らかにした。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.70%高の2794.30ポイントで前場の取引を終えた。食品・飲料株が高い。農業関連株、不動産株、ハイテク株、医薬品株、運輸株なども買われた。


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