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2019/05/16 13:28

香港前場:ハンセン0.2%高で続伸、上海総合は0.3%上昇 無料記事

 16日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比68.20ポイント(0.24%)高の28336.91ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が45.88ポイント(0.42%)高の10850.02ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は499億1500万香港ドルとなっている(15日前場は504億7100万香港ドル)。
 中国の景気テコ入れ策強化の期待が高まる流れ。前日に公表された4月の経済指標が予想以上に前月から減速するなか、本土景気の早期回復は難しいとの見方が広がっている。ハイテク分野での米中対立を警戒し、指数は小安くスタートしたものの、下値は固く、前引けにかけてプラスに転じた。米商務省は15日、中国通信機器メーカー大手の華為科技(ファーウェイ)とその関連会社を産業安全保障局(BIS)のエンティティリスト(米国からの輸出を規制する対象リスト)に追加すると発表している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が6.3%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.1%高、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が3.0%高と上げが目立った。
 医薬品株に関しては、バイオ製薬会社の億勝生物科技(エセックス・バイオ-テクノロジー:1061/HK)がMSCI中国小型株指数に採用決定されたことをきっかけに、同セクターへの注目度が増したとみられている。億勝生物株は4.0%上昇した。
 業種別では、食品・飲料や酒造など消費関連が高い。上記した中国蒙牛乳業のほか、中国旺旺HD(151/HK)が2.5%、統一企業中国HD(220/HK)が2.2%、華潤ビールHD(291/HK)が3.3%ずつ上昇した。
 非鉄やセメントなど素材セクターも物色される。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.8%高、中国アルミ(2600/HK)が3.2%高、江西銅業(358/HK)が1.6%高、中国建材(3323/HK)が2.0%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が1.1%高で引けた。
 半面、スマートフォンや第5世代(5G)ネットワーク関連、半導体などハイテク関連セクターはさえない。舜宇光学科技(2382/HK)が4.5%安、瑞声科技HD(2018/HK)が2.0%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が4.8%安、華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が2.4%安と値を下げた。
 他の個別株動向では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.9%安と反落している。同社は昨日引け後に1〜3月期決算を発表。純利益は前年同期比で17%増加し、市場予想を上回った。ただ、増収率は上場来の最低に落ち込んだという。成長鈍化が懸念された。
 一方、本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の2947.01ポイントで前場の取引を終えた。素材株が高い。不動産株、消費関連株、自動車株、発電株、インフラ関連株なども買われた。



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