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2019/09/16 13:25

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.1%上昇 無料記事

 週明け16日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比273.53ポイント(1.00%)安の27079.16ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が98.82ポイント(0.92%)安の10588.93ポイントと4日ぶりに反落した。半日の売買代金は450億700万香港ドルに拡大している(13日前場は277億200万香港ドル)。
 内外情勢に不透明感。サウジアラビアで14日、石油施設2カ所がドローン攻撃により炎上し、同国の石油日産能力の半分が生産を停止した。サウジと対立するイエメンの反政府組織「フーシ派」が犯行声明を出すなか、ポンペオ米国務長官は「(米国と対立する)イランが関与している」とツイッターに投稿している。また香港では、「逃亡犯条例」改正案を巡る反政府デモが週末も行われ、暴徒化した一部の参加者が政府本部庁舎に火炎瓶を投げ込むなど混乱が続く状況だ。中国景気の減速懸念も強まる。取引時間中に公表された8月の各種経済指標では、鉱工業生産や小売売上高の伸びが予想に反して前月実績を下回った。指標発表後、ハンセン指数は下げ幅をやや広げている。
 ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が4.0%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.7%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.9%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.6%安と下げが目立った。
 業種別では、空運・海運が安い。中国東方航空(670/HK)が5.0%、中国南方航空(1055/HK)が4.5%、中国国際航空(753/HK)が4.4%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.3%、中遠海運HD(1919/HK)が1.9%ずつ下落した。原油高による燃油コストの上昇が懸念されている。
 半面、エネルギー関連の銘柄群は物色される。石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が6.2%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.3%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.6%高、海洋油田掘削サービス大手の中海油田服務(チャイナ・オイルフィールド・サービシズ:2883/HK)が2.3%高、天然ガス事業の昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が1.0%高と値を上げた。
 他の個別株動向では、取引再開した自動車取引サイト運営などの易キン集団(イーシン・グループ:2858/HK)が31.6%高と急騰。同社の親会社、易車(BITA/NYSE)に対し、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と投資会社のハマー・キャピタルが共同で買収提案を行ったことが刺激材料となった。
 中秋節連休明けの本土マーケットは小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3034.41ポイントで前場の取引を終えた。エネルギー関連が急伸。ハイテク株、メディア関連株、発電やガスの公益株、消費関連株の一角なども買われた。半面、金融株は安い。運輸株、インフラ関連株、航空・防衛関連株、不動産株の一角も売られた。


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