2019/10/14 13:22
香港前場:ハンセン1.0%高で3日続伸、上海総合は1.4%上昇
週明け14日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比269.97ポイント(1.03%)高の26578.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.16ポイント(0.91%)高の10547.74ポイントとそろって3日続伸した。半日の売買代金は543億1900万香港ドルとなっている(11日前場は525億9000万香港ドル)。
米中通商協議の「部分合意」を好感。ワシントンで11日まで開かれていた閣僚級の米中協議では、複数の項目で合意に達した。中国は米農産品の購入を拡大し、通貨政策の透明性を高める方針。知的財産権に関しても、一定の措置を講じるとした。米国は15日に予定していた中国製品に対する関税引き上げを先延ばしする。追加関税の応酬に歯止めがかかったことで、過度な景気悪化懸念もひとまず薄らいだ格好だ。
一方、取引時間中に公表された今年9月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって下振れ。なかでも人民元建て輸出は0.7%減となり、予想外のマイナスに転じた。ただ、市場では悲観する動きは限定的。米中貿易戦争の休戦により、輸出入が回復すると期待されている。また、当局の景気テコ入れ策が強化されるとの思惑も高まった。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.1%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.0%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が3.5%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.1%高と上げが目立った。
業種別では、中国の金融が高い。招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国農業銀行(1288/HK)が1.9%、交通銀行(3328/HK)が1.7%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.2%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.1%、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%ずつ上昇した。
中国自動車セクターもしっかり。東風汽車集団(489/HK)が2.5%高、北京汽車(1958/HK)が2.2%高、長城汽車(2333/HK)が1.9%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.4%高で引けた。足元で公表された各社の月次統計では、長城汽車の9月新車販売が4カ月連続でプラス成長となる半面、東風汽車集団は小幅ながら3カ月ぶりにマイナス成長に転じている。
他の個別株動向では、タンカー輸送中国最大手の中遠海運能源運輸(1138/HK)は13.0%高と大幅続伸。中東地域の地政学リスク浮上を背景に、タンカー運賃が更に高騰すると予測されている。イラン国営石油会社(NIOC)のタンカーが爆発・炎上した件について、イラン外務省はミサイル攻撃の可能性があると述べた。
本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.38%高の3014.73ポイントで前場の取引を終えた。金融株が相場をけん引する。ハイテク株、運輸株、不動産株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株など幅広く買われた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米中通商協議の「部分合意」を好感。ワシントンで11日まで開かれていた閣僚級の米中協議では、複数の項目で合意に達した。中国は米農産品の購入を拡大し、通貨政策の透明性を高める方針。知的財産権に関しても、一定の措置を講じるとした。米国は15日に予定していた中国製品に対する関税引き上げを先延ばしする。追加関税の応酬に歯止めがかかったことで、過度な景気悪化懸念もひとまず薄らいだ格好だ。
一方、取引時間中に公表された今年9月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって下振れ。なかでも人民元建て輸出は0.7%減となり、予想外のマイナスに転じた。ただ、市場では悲観する動きは限定的。米中貿易戦争の休戦により、輸出入が回復すると期待されている。また、当局の景気テコ入れ策が強化されるとの思惑も高まった。
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.1%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.0%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が3.5%高、豚肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.1%高と上げが目立った。
業種別では、中国の金融が高い。招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国農業銀行(1288/HK)が1.9%、交通銀行(3328/HK)が1.7%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.2%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.1%、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%ずつ上昇した。
中国自動車セクターもしっかり。東風汽車集団(489/HK)が2.5%高、北京汽車(1958/HK)が2.2%高、長城汽車(2333/HK)が1.9%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.4%高で引けた。足元で公表された各社の月次統計では、長城汽車の9月新車販売が4カ月連続でプラス成長となる半面、東風汽車集団は小幅ながら3カ月ぶりにマイナス成長に転じている。
他の個別株動向では、タンカー輸送中国最大手の中遠海運能源運輸(1138/HK)は13.0%高と大幅続伸。中東地域の地政学リスク浮上を背景に、タンカー運賃が更に高騰すると予測されている。イラン国営石油会社(NIOC)のタンカーが爆発・炎上した件について、イラン外務省はミサイル攻撃の可能性があると述べた。
本土マーケットは5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.38%高の3014.73ポイントで前場の取引を終えた。金融株が相場をけん引する。ハイテク株、運輸株、不動産株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株など幅広く買われた。
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