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2019/06/17 13:32

香港前場:ハンセン0.7%高で4日ぶり反発、上海総合は0.1%下落 無料記事

 週明け17日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比179.98ポイント(0.66%)高の27298.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が27.76ポイント(0.27%)高の10447.63ポイントとそろって4日ぶりに反発した。半日の売買代金は385億4300万香港ドルとなっている(14日前場は364億100万香港ドル)。
 前週の下げを受け、ひとまず買いが先行する流れ。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に関し、警戒感がやや薄らいだこともプラスだ。香港政府は改正案審議の先送りを発表。昨日(16日)に過去最大の反対デモが実施されたものの、目先の警戒感はやや後退したとの見方が一部で出ている。「米国・香港政策法」の改正に対する不安も和らぐ。ナンシー・ペロシ米下院議長は12日、条例改正が可決されれば、香港に付与している貿易上の特権的な待遇を見直す考えを表明していた。もっとも、上値は限定的。米中貿易問題の不透明感がくすぶっているほか、プラス圏で推移していた本土株がマイナス圏に転じたことを嫌気している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産が高い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が3.5%、新世界発展(17/HK)が3.1%、信和置業(サイノランド:83/HK)が2.7%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.5%ずつ上昇した。
 中国金融セクターもしっかり。中国人民財産保険(2328/HK)が1.6%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.2%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.0%高、華泰証券(6886/HK)が1.2%高、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が0.9%高で引けた。
 医薬品セクターも物色される。上海復星医薬集団(2196/HK)が3.9%高、四環医薬HD集団(460/HK)が3.7%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.0%高、中国生物製薬(1177/HK)が2.1%高、石薬集団(1093/HK)が1.4%高と値を上げた。医薬品各社ではこのところ、新薬の上市が相次いでいる。業績改善が期待された。
 半面、この日から本土株指数に組み入れられた銘柄群は軒並み安。安踏体育用品(2020/HK)が3.0%、龍湖集団HD(960/HK)が2.3%、華潤ビール(291/HK)が2.2%、碧桂園HD(2007/HK)が2.1%、新奥能源HD(2688/HK)が0.3%ずつ値を下げた。
 一方、本土マーケットは小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.05%安の2880.52ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。食品・飲料株、自動車株、不動産株、発電株なども売られた。半面、医薬品株、資源・素材株、金融株の一角は買われている。



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