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2019/11/25 13:25

香港前場:ハンセン1.8%高で続伸、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 週明け25日前場の香港マーケットは大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比467.45ポイント(1.76%)高の27062.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が154.87ポイント(1.47%)高の10661.04ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は405億1900万香港ドルにやや拡大している(22日前場は357億9200万香港ドル)。
 米中通商協議の進展期待が強まる流れ。市場で「米中通商協議の“第1段階の合意”が来年にずれ込む可能性」が報じられたことについて、トランプ米大統領は22日、米メディアの電話インタビューで「(米中合意は)潜在的に非常に近づいている」と述べ、同観測を否定した。一方、習近平・中国国家主席は22日、キッシンジャー元米国務長官と会談。米中関係は「困難と試練に直面している」としたうえで、「正しい方向に進めよう」と語り、両国関係の改善に意欲を見せた。
 なお、香港では24日、区議会(地方議会)選挙が実施された。政府に批判的な民主派が圧勝し、全議席の8割超を獲得。親中派が惨敗し、民主派が大躍進したことで、今後政府に対する抗議活動が激しさを増す可能性も指摘されているが、現時点で嫌気する売りはみられない。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が6.0%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が4.0%高、本土系不動産の碧桂園HD(カントリー・ガーデン・ホールディングス:2007/HK)が3.7%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.5%高と上げが目立っている。
 業種別では、中国の不動産が高い。上記した碧桂園のほか、広州富力地産(2777/HK)が7.0%、万科企業(2202/HK)が4.9%、碧桂園HD(2007/HK)が3.7%、融創中国HD(1918/HK)が2.4%ずつ値を上げた。
 ゼネコンや建材、鉄鋼のインフラ建設セクターも物色される。中国中鉄(390/HK)が4.6%高、中国交通建設(1800/HK)が3.1%高、中国鉄建(1186/HK)が2.7%高、中国建材(3323/HK)が4.9%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.0%高、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.8%高、中国東方集団HD(581/HK)が9.1%高、鞍鋼(347/HK)が4.3%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.0%高で引けた。
 半面、医薬品セクターはさえない。薬明生物技術(2269/HK)が3.0%安、中国生物製薬(1177/HK)が2.3%安、四環医薬HD集団(460/HK)と微創医療科学(853/HK)がそろって2.0%安と値を下げた。「中国政府が医薬品購入価格の引き下げを進めている」ことが引き続き売り材料視されている。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.35%高の2895.49ポイントで前場の取引を終えた。銀行やエネルギーなどの大型株が相場をけん引する。不動産株、素材株、ゼネコン株、運輸株、自動車株なども買われた。半面、医薬品株は安い。ハイテク株、食品・飲料株、メディア関連株も売られた。


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