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2019/09/05 13:32

香港前場:ハンセン0.4%高で続伸、上海総合は1.6%上昇 無料記事

 5日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比101.02ポイント(0.38%)高の26624.25ポイントと、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が143.12ポイント(1.39%)高の10431.31ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は405億8400万香港ドルとなっている(4日前場は424億9900万香港ドル)。
 米中貿易問題の不透明感がやや薄らぐ。日程調整が難航していた閣僚級の米中通商協議について、中国商務部は5日、「10月初めに米ワシントンで開くことで米国側と合意した」と発表した。これに先立つ9月中旬、双方は実務者レベルで協議する。中国の金融緩和にも期待感。中国国務院は4日夜、「景気支援のため、『時宜を得た方法』による預金準備率の引き下げを求める」とコメントした。地方債の発行を加速させ、各種インフラ建設プロジェクトを通じた内需拡大を図る方針も示している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.3%高、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.7%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が2.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.6%高、中国政府系デベロッパーの華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド:1109/HK)が2.3%高と上げが目立った。
 業種別では、建機やセメント、ゼネコンなどインフラ関連がしっかり。中聯重科(1157/HK)が9.0%高、中国龍工HD(3339/HK)が4.9%高、華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)が4.2%高、中国建材(3323/HK)が3.0%高、中国鉄建(1186/HK)が2.0%高で引けた。
 中国金融セクターも買われる。海通証券(6837/HK)が6.4%高、華泰証券(6886/HK)が5.0%高、中信証券(6030/HK)が5.0%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.4%高、招商銀行(3968/HK)が3.0%高とそろって続伸した。
 ただ、ハンセン指数の上値は重い。香港政府が「逃亡犯条例」改正案を撤回したことについて反対派は、「時期が遅すぎた。すべての要求には答えていない」などと批判している。反対派は抗議行動の継続方針を表明している。また、利食い売り圧力も意識される状況。昨日の香港市場では、ハンセン指数が一時4.4%高と急伸し、上昇率は終値(3.9%高)でも今年最大を記録した。
 4日に急伸した香港の不動産銘柄がさえない。新世界発展(17/HK)が3.4%安、新鴻基地産発展(16/HK)が2.9%安、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%安、恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)が2.5%安とそろって反落する。前日の相場では、九龍倉置業地産投資と新世界発展の上昇率が二ケタに達していた。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.56%高の3003.44ポイントで前場の取引を終えた。金融株が上げを主導する。ハイテク株、自動車株、消費関連株、インフラ関連株、資源・素材株、不動産株、運輸株などが幅広く買われた。


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