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2019/08/12 17:35

香港大引:ハンセン0.4%安で続落、香港銘柄に売り 無料記事

 週明け12日の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比114.58ポイント(0.44%)安の25824.72ポイントと続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が4.10ポイント(0.04%)高の9997.94ポイントと反発した。売買代金は587億8400万香港ドルに縮小している(9日は685億3100万香港ドル)。
 香港域内の社会混乱を警戒。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に端を発したデモは、先週末も実施された(週末のデモは10週連続)。中国公安部は9日、中国内の警察に実践を想定した大規模訓練を実施するよう指示。香港デモをけん制した。また、香港国際空港では12日、デモの影響により午後から搭乗手続きが一時停止された(夕方に全便欠航が発表された)。通貨安を巡る米中対立の警戒感がやや後退するなか、ハンセン指数はプラス圏で推移していたものの、終盤に入りマイナスに転じた(本土株指数はプラス圏で終了)。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を7.0211人民元と8営業日連続で元安方向に設定したが、市場予想の中央値(7.029人民元)ほど元安にはなっていない。
 ハンセン指数の構成銘柄では、香港関連の下げが目立つ。太古(A)(スワイヤ・パシフィック(A):19/HK)が6.2%安、新世界発展(17/HK)が3.1%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が2.8%安、領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.1%安で引けた。金融大手グループのHSBC(5/HK)も1.6%安と下げている。時価総額の大きいHSBCは、1銘柄でハンセン指数を39.4ポイント押し下げた。
 このほか、悪材料が浮上した銘柄群の一角も売られる。香港の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)は4.9%安と急落。中国民用航空局は9日、同社に対し、違法なデモ活動に参加した従業員の中国本土便への乗務を10日付で禁止すると通告した。不動産デベロッパー大手の中国恒大集団(3333/HK)は2.2%安。同社は9日引け後、6月中間期の減益見通しを明らかにした。
 半面、中国証券セクターはしっかり。海通証券(6837/HK)が1.7%、中信証券(6030/HK)が1.5%、中国銀河証券(6881/HK)が1.3%、華泰証券(HTSC:6886/HK)が0.9%、国泰君安証券(2611/HK)が0.5%ずつ上昇した。市場活性化の期待が強まっている。中国証券監督管理委員会は9日、株式信用取引の規制を緩和すると発表した。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.45%高の2814.99ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。ハイテク関連株、金融株、不動産株、医薬品株、運輸株、インフラ関連株なども買われた。


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